ここまで、音楽的な見地から拍手について語ってくれた福島氏。阪神のことを考えているうちに、テンションも上がってきたようで「こないだ阪神が20点とった試合（7月28日、阪神ーヤクルト戦）の、ボーアとサンズの1試合2本の満塁ホームランなんか球場で見てたら“おわぁ～！うわぁ～！”ってなもんですよ」と興奮し、先ほど教えていただいたのとは程遠い脇を開いてパチパチと拍手を打って見せ、さらには、足までバタバタと床を踏み鳴らしていた。 　それだと、音は届かないのではないか？　と疑問を投げると、「こんなときはもう気持ちですよ。小学校の例じゃないですけど指示されたように拍手しても気持ちは届かんと思いますよ」とのこと。 　声をあげられず、じれったい思いをすることも多くなってきたスポーツ観戦。しかし、拍手のプロが教えてくれたテクニックと気持ちで、声援にも引けをとらない「拍手援」で選手も自分も楽しませることができるはずだ。＜取材・文/Mr.tsubaking 取材協力/ミューザ川崎シンフォニーホール＞Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大！天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。