コロナ失業の元キャバ嬢が見出した活路「最初は時給換算で50円くらい」
「コロナがなければ、今もダラダラとキャバ嬢を続けていたはず。振り返ってみれば、新たな挑戦をして成長する良い機会だったのかもしれません」
こう話すのは、昨年まで六本木のキャバクラに勤めていたぴなこさん。キャバ嬢は、彼女にとって“夢の職業”だった。しかし新型コロナウイルスの感染拡大が、夜の街に暗い影を落とした。そして、長い夢から覚めてしまった――。
2度目となる緊急事態宣言下の六本木。キャバクラなどが乱立するエリアの人通りは、依然としてまばらだった。ここ1年の間で、夜の街を取り巻く環境は一変。店は休業や時短営業を余儀なくされ、そこで働く人たちも人生を大きく翻弄された。
「そろそろ将来について考えなければいけないと思っていたんです。ただ、今さら昼職や会社勤めも難しいと思って……」
厳しい現実を突きつけられ、否が応にも今後の生き方について考え直さなければいけなくなったというキャバ嬢も少なくない。彼女たちは、いったいどこへ向かったのだろうか。
今回は、新型コロナをきっかけに失業した元キャバ嬢、ぴなこさんの奮闘ぶりをお届けしたい。
約10年ほど前、『小悪魔ageha』などのキャバ嬢雑誌が人気を誇っていた。テレビのドキュメンタリー番組でもカリスマキャバ嬢が特集され、女子中高生を対象にした「なりたい職業ランキング」でもキャバ嬢が上位に食い込んだことが大きな話題を呼んだ。ぴなこさんもそんなキャバ嬢ブームに影響され、高校卒業後すぐに夜の世界に足を踏み入れたという。
「最初は歌舞伎町で働き始めて。21歳ぐらいから六本木に移りました。やっぱり、大人の響きがあるじゃないですか」
六本木といえば、人気嬢が集まるキャバクラ激戦区。彼女は、そのなかでもナンバー入りする(※ランキング上位に入る)こともあるほどだった。いくつかの店を転々としながら経験を積み、じゅうぶんな収入を稼ぐようになっていた。
しかし、コロナ禍によってすべてを失うことになるとは、このときは知る由もなかったのである。
コロナ禍に翻弄されたキャバ嬢たち
空前のブーム、“キャバ嬢”は夢の職業だった

明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスで様々な雑誌・書籍・ムック本・Webメディアの現場を踏み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者として活動中。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。趣味はカメラ。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
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