恋愛・結婚

熟女キャバ嬢はなぜダメ男を引き寄せる? 「36歳・無職・ヒモ」に惹かれるワケ

―[キャバ嬢に訊け]―
 一般的な仕事をする女性に比べると、夜の世界で生きる女性の恋愛事情は少々特殊ともいえる。筆者も長く水商売の世界で生きてきたが、借金、ヒモ、DV男……など散々なダメ男にハマる女性達をたくさん見てきた。中でも筆者がよく取材を行う熟女キャバクラで働く女性に至っては、まるで鉄板ネタのように「ダメ男エピソード」を持っている。
熟女キャバ嬢

熟女キャバ嬢

 今回はそんな彼女達のエピソードとともに、「なぜ熟女キャバ嬢はダメンズにハマるのか?」を考察してみた。

「36歳・無職・ヒモ」に惹かれてしまうワケ

 まず、話を聞いたのは都内の熟女キャバクラに勤務するエリさん(仮名・27歳)。この若さで熟女キャバクラに勤務するエリさんだが、その裏にはこんなダメ男との出会いがあったと話す。
財布

写真はイメージです(以下同じ)

「以前は別の街のキャバクラで働いていたんです。でも、そのとき付き合っていた男のせいで働けなくなった。その元彼は、36歳の元ホストで私のマンションで暮らしていました。手癖が悪くて、私の財布からこっそりお金を抜くのもしょっちゅう。私のクレジットカードでキャバクラに行ったこともありました。ついには、行きつけのガールズバーで食い逃げして逮捕されたんです。  私が保釈金を払って出してあげたら、今度はDVを振るうようになり、私が反抗すると逆ギレされて部屋から出られないように監禁されました。友達が通報してくれてどうにか収まったのですが、次はキャバクラまでやってきて嫌がらせをするように……。最後は警察から接近禁止令を出してもらい、逃げるように前の店を退店しましたね……」  一般的に見ると、「36歳・無職・ヒモ」というパワーワードの時点で、なぜそんな男と付き合ったのだろう……? という疑問が湧くはずだ。それを聞くと、「顔がタイプだった」と答えるエリさん。顔が良い男なら他にもいると思うが、「普通の仕事の男は夜の仕事を理解してくれないので付き合うのは難しい」という。仕事を理解してくれる男となると、結果的に同業者や女の金をアテにするヒモ男を選んでしまうというのだ。

若いときに男を見る目がなかった

 エリさんは独身であるが、熟女キャバ嬢の中には離婚歴のある女性も多い。最も多いのは、若いときに子供ができたので結婚するも離婚する……というケースで、大阪の熟女キャバクラに勤務する紗枝さん(仮名・39歳)もその1人だ。 「私は18歳で子供を産んだのですが、そのとき相手は20歳。そのくらいの年齢の男なら遊びたい盛りですよね。子供が生まれてすぐにも、夫は友達と飲み歩いて朝帰りになることもしょっちゅうで当然、面倒なんて見てくれませんでした。しまいにはコンパで知り合った女の子と浮気して1泊旅行へ……。それでも我慢してたのですが、夫が子供が泣き止まないときに手を上げたのを見て離婚を決意しました。  離婚するときに子供が20歳になるまで養育費は払ってもらう約束だったのですが、支払われたのは最初の3か月間だけ。それも元夫の親が渋々出していました。向こうの家庭も裕福なほうではなかったし、下に兄弟もいたのでさすがに断りましたよ。熟女キャバ嬢がダメ男好きというよりも、若いときに男を見る目がないのに子供ができて離婚するんだと思います」  家庭を作る覚悟や経済力がないのに避妊しない男と分かっていたら最初から付き合わない……と紗枝さん。とはいえ、10代でそこまで洞察力のある女性もなかなかいないだろう。そんな紗枝さんの子供はすでに成人を迎えており、今では社会人だ。
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ダメ男から抜けられない負の連鎖
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano

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