仕事

冬の“ボーナスなし”を喜ぶ人たちの理由。「嫁子どもの口撃が減る」

ボーナスがもらえなくなった正社員から怨嗟の声

ボーナス 一方で、ボーナスがもらえなくなった正社員たちからは、当然怨嗟の声が……。 「今年の冬のボーナス、来年夏のボーナスも期待するな、という御触れが出て以降、正社員たちからは、非正規契約社員の給与も下げろ、という声が相次ぎましたね。非正規は損をしていないんじゃないか、という主張です」  こう話すのは、都内の大手建設会社の人事部勤務・松本雄一郎さん(40代・仮名)。ボーナスをもらえないという正社員たちの怒りのやり場が、非正規に向かっている、という風にも感じているという。 「他にも、非正規の給与が下がらないのであれば、正社員と同等の仕事をさせろ、という声もありますね。非正規の責任を大きくすべき、異動も正社員と同等に、と。中には、正社員の立場から、今こそ同一賃金同一労働だ、と声をあげる人もいます」(松本さん)  非正規側の主張だった「同一労働同一賃金」も、時代が変われば正社員側が求めるようにもなるのか。そもそも、コロナ禍直前までは、こうした議論も活発化しているように思われていたが、今はそれどころじゃない。給与どころか、会社が存亡の危機にある、といったことも、珍しくなく、他人事ではなくなってしまった。そのような中、こうした「足の引っ張り合い」をしているような暇はない気もするのだが……。<取材・文/森原ドンタコス>
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