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ローン地獄に陥った人々の悲痛な叫び「3万円だけのつもりが300万円に」

借金

※イメージです

マンション投資が仇に……家賃とローンの二重苦

「老後資金のために」と安易に不動産投資に手を出すサラリーマンは少なくない。4年前に栃木県の中古マンション3LDKを2000万円で購入した佐川武さん(仮名・43歳)もそのひとりだが、皮肉にも投資用物件によって「老後どころか今が破綻寸前」だとか。 「不動産投資に詳しい会社の先輩に『早いうちから絶対やるべきだ』と勧められ、不動産店についていったんです。そこで、近隣相場よりも随分安い物件を『こんなお宝なかなかないですよ』と紹介され、一気に乗り気になっちゃって。頭金なし、30年の不動産ローンで融資も決まり、1か月ほどでトントン拍子に契約まで済ませました」  毎月の返済額は7万円。だが、運よく入居者はすぐに見つかり、返済額を上回る9万円の家賃収入が入ってきた。「こんなにラクな投資はない」と浮かれていた佐川さんだったが、1年前にその世帯が転出して以降、借り手が見つからない日々が続いている。 「立地があまり良くなかったんです。お宝が手に入るとわかって舞い上がり、大した吟味もせず購入したことを後悔しています。返済はこれまでの利益分で補ってきましたが、ついに2か月前、利益も底を突きました。僕と妻が住む都内の家は賃貸なので、12万円の家賃も払っているんです。さすがにどちらも支払えない。いっそ自分たちが住もうかと思いましたが、職場が都内なので、栃木から通うには厳しすぎるんですよ」  1年で利益を失い、残ったのはローンだけ。売ろうにも、入居者が1年も決まらない状況で買い手がいつ現れるかわからない。 「このままだと競売で買い叩かれるのがオチ。不動産投資なんてしなければよかった……」 ▼佐川 武さん(仮名) 年収550万円 43歳 百貨店 未婚 ローン残債2000万円/月の返済7万円

ほかにも、ローン地獄に陥った人々が…

▼うつを患い退職するも返済は”待ったなし” 年収0円 33歳 無職 未婚 ローン残債200万円/月の返済額6万円 「20代の頃、不足分をカードローンで賄いつつ年に23回は海外旅行へ。しかし半年前、上司のパワハラでうつになり無職に。返済が滞り猶予の相談をすると『自己都合退職は猶予対象にならない』と門前払いを食らった」 ▼年収が10分の1に。焦げついて自殺未遂 年収600万円 55歳 IT関係(フリー) 未婚 ローン残債900万円/月の返済額14万円 「20年間年収600万円台を維持してきたが、2020年は10分の1に。住宅ローン500万円、カードローン400万円の残債があるが延滞中。年齢的にも絶望し首吊りを図るも知人に発見され死にきれず……」
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