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「薬の治験」25日の入院で50万円。人気副業のウラ側

下がり続ける可処分所得、不安定な雇用形態……国が「中流」と銘打っていたものが、新型コロナウイルスで明確に崩壊した。仕事も辞められず、転職もできず、パートナーにも頼れず、生活レベルを下げざるを得なくなった新階層“プア中流”。プア中流に陥ったならば、副業を始めるのもひとつの手段。例えば初心者でも10万円程度を稼げる仕事があるのか? そんな問いに答えてくれたのは、著書『きっついお仕事』で20種の“いわくありげ”な仕事に挑戦し、その裏側をリポートしたライターの和田虫象氏だ。

サラリーマンでも中流を維持できる“きっつい仕事”とは?

プア中流 一見きつそうな仕事でも、一歩踏み出せばそこまで大変ではない仕事も多いとか。そんななかで最も効率よく体力を削られずに稼げるのは、新薬の臨床試験ボランティアだという。 「いわゆる薬の“治験”で、“有償ボランティア”という扱いですが、お金はしっかり振り込まれます。日帰りから約1か月間まで幅広い種類の内容があり、時間がないサラリーマンでも可能な副業といえます。1泊あたり約2万円が相場で、僕が経験した中での最高額は25日の入院で50万円。入院中は採血する以外の時間は完全に暇で、フリーWi-Fiが飛んでいる場所もある。コロナでテレワーク化が進むなか、治験の入院中に仕事をする人もいるとか。  治験と聞くと『副作用があっても責任を負ってくれないのでは』と心配する人が多いですが、それは全くのデマで、治験で使う薬はどれも国の安全基準をクリアしていて、致命的な副作用が出る心配はない。万が一副作用があった場合でも、製薬会社が補償する旨が誓約書に記載されています。  ついでに健康診断を受け、健康的な食事が提供され、最近はPCR検査を受けられるケースもあり、むしろ健康的にもなれる一石二鳥の副業です。僕が大変だったのは、30回に1回だけです」

夜間警備は副業としてやっている人が非常に多い

 続いて副業としてオススメなのは、夜間警備。ただ立っているのは体力、精神面ともにきつそうに感じるが……。 「週に2日だけ、深夜の勤務などシフトの融通が利くので副業としてやっている人が非常に多い職種で、高齢者が多いのが特徴。  体力に自信がなくてもこなせる内容です。時給は1300円程度が相場で、道路の交通誘導警備員のほか、ビル内の施設警備があるのですが、なかにはおいしい現場もあります。  ビル内のフロア改装に立ち会う仕事の場合、朝までのシフトなのに、改装が終電前に終わり、警備も一緒に帰れるケースがたびたびあるんです。仕事中はただ立っているだけですが、骨伝導スピーカーで音楽やラジオを聞く人も多く、性格にもよりますが、ラクな仕事と感じる人もいるはず」
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