エンタメ

『キングオブコント』ファイナリスト。“40歳過ぎてバイトやめられない”現実

新型コロナの感染拡大から約1年がたつも収束の気配はなく、日ごとに増える倒産、経営悪化、リストラのニュース。厳しい現実は劇場でのライブや営業が難しくなり、苦境に立たされるお笑い芸人も同じだ。『キングオブコント』ファイナリストのだーりんず・小田祐一郎氏は、コロナのあおりで命綱のバイトまで失い、窮地に陥ったという。

コロナ禍の“40歳過ぎてバイトやめられない芸人”の現実

小田祐一郎氏

だーりんず・小田祐一郎氏 撮影/髙橋慶佑

「10年間続けた深夜の駐輪場メンテナンスの仕事を昨年の4月でクビになりました。バイトで16万円、芸人で5万円というのがコロナ前までの毎月の実入り。それが昨年、いきなり両方なくなって収入ゼロになりました。  しばらく『男はつらいよ』を観て、全財産がプレステ4という現実から逃避してましたね。でも、逃避し続けると死んでしまうので、新しいバイトを探したんです。44歳で書く履歴書、痺れますよ。  若いうちは芸人やってること隠してたんですけど、初めて自分から書きました。書かないと、年のわりに経歴がスカスカで怪しすぎるんで(笑)」

「劇場がまだ使えないので、客前でネタの調整ができない」

 6月からパン屋の清掃と英会話塾の送迎ドライバーという2つのバイトを始めた。 「英会話塾はお金持ちの子供が通うところなんですけど、日本人の子供に普通に英語で話しかけられるのがツラい。  あと、小学1年生の男の子に『中学に入ったらアメリカかイギリスに留学させられるんだけど、どっちがいいと思う?』と聞かれて、『6年生になったら考えれば?』と答えたら、『それじゃ、遅い!』って叱られましたね」  小学1年生に叱責される40代の“バイトやめられない芸人”。今年こそキングオブコントで優勝して見返してほしいところだが、ある問題が。 「劇場がまだ使えないので、客前でネタの調整ができないんですよ。やっぱりライブは芸人の生命線なので……」  なんとか予選までに収束することを祈るばかりだ。 【だーりんず・小田祐一郎氏】 松本りんすとのコンビで『キングオブコント』2016、2018決勝進出。過去に、現・錦鯉の渡辺隆とコンビを組んでいたことも。Twitter:@Sma507827126 <取材・文/週刊SPA!編集部>
おすすめ記事