恋愛・結婚

父親のDVがきっかけで家族と絶縁した女子大生。学費が払えずパパ活を始めるも

パパに財布を盗まれることも

 初めは数時間で4~5万円稼げると思っていた……という中山さん。だが、待っていたのは思いもよらない現実だった。 「男性の入会審査や身分証も必要ないアプリだったので、変な人がたくさんいるんです。それに登録している女性の数も多く、相場も安くて中には値切ってこようとするパパもいました。その金額で了承して、実際に待ち合わせ場所に行っても、声を掛けると『人違いです』と逃げられたこともあります。  特に最悪だったのは、パパにお金を盗まれたことです。バッグから目を離した隙に、財布からお札を抜かれて逃げられたんです。その日は支払いがあって財布の中に13万円入れていたのですが、すべて盗まれました。警察に被害届を出そうにも、アプリのメッセージ機能でしかやりとりしていなかったので身元も分からなくて。泣く泣く諦めるしかありませんでしたね」

コロナで困窮する学生は多い

 中山さんのように稼げると思ってパパ活を始めてみても稼げなかったり、トラブルに巻き込まれてしまうという話は非常に多い。リスクを冒さずに稼ぐ方法は他にもあると思うが、まだ視野の狭い22歳の彼女には判断が難しいのかもしれない。  家庭環境を含めて中山さんのようなケースは極めて稀かもしれないが、コロナ禍で困窮する学生にという意味では氷山の一角なのかもしれない。<取材・文/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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