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コロナで就活できない大学生たち「希望業種にエントリすらできない」

 コロナ禍によって授業はオンラインが中心となり、学校に通うこともままならない状態の大学生。アルバイトやサークル活動をはじめ、これまでの日常が失われてしまったわけだが、“就職活動”にも影響が出ているという。さまざまな業界が大打撃を受け、新卒採用どころではなくなってしまった企業も少なくないのであるが……。

希望の業界が壊滅状態、就職そのものに黄信号

リクルートスーツ

※写真はイメージです(以下同)

 東京都内の私大文学部4年生・中田理美さん(仮名・22才)は、4年に進級して以降、一度も学校には通っていない。理由はもちろん「コロナ」なのだが、中田さんの場合、大学近くに借りていたワンルームマンションをすでに引き払い、広島県の実家に戻っていた。  中田さんは旅行が趣味、というよりも「人生の全て」と語るほどで、就職は旅行業界と決めていた。大学3年生の頃にはインターンシップにも通っていた。しかし、このコロナ禍だ。旅行業界は多くの企業が大打撃を受けていることは周知のとおり。  社員の基本給の減額やボーナスカットなど、新卒採用どころの話ではなくなってきているのだ。政府主導の「GoToキャンペーン」などがあったとはいえ、先行きは見えない。採用人数を抑制する動きや、21年卒の採用活動自体を中止する企業も出た。 「まさかの選考中止。目の前が真っ暗になりました。それで慌てて就職活動を再開し始めたのですが、希望する業界はコロナで全滅。来年まで待ったところで望みも薄いのかなって」(中田さん、以下同)

コロナのせいですべてが狂ってしまった

 中田さんは今、方向転換を余儀なくされている。 「今はオンラインで採用を始めている会社の担当者とビデオチャットで相談したり、月に2度ほど上京して、就職セミナーに参加したりしています。ただ、いまはアルバイトもできないので交通費や宿泊費を出すのすら本当にツラいです」  今頃は、仲の良い友人たちと思い出づくりをしたり、卒業旅行のことを考えたりしていたはずなのに……。コロナのせいですべてが狂ってしまったと、中田さんは唇を噛み締めた。
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