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ダイソーの激安ボードゲーム。大人でも意外と楽しめるものは?

手に汗握るカードバトル

トウキョウのハト エサバ・バトル

「トウキョウのハト エサバ・バトル」

 最後の望みを託してプレイしたのは「トウキョウのハト エサバ・バトル」だ。ハトが描かれたタイルが赤組と緑組でそれぞれ6種類ずつ、計12枚ある。ハトを場に出す、移動する、戻すの3つの行動のうちのどれかひとつを交互に行い、先に相手のボスハトを囲んだほうが勝ちというルールである。  Fの先攻でゲームをスタートした。交互にハトを出したり、移動させたりする。ハトはそれぞれの種類で動き方が異なる。その点では将棋やチェスに似ているといえる。が、決定的に異なる点がひとつあった。場が固定されておらず、ハトの配置によってその形状が変わっていくのだ。言うなれば、見えない結界が張られているようなものであり、そこも意識しながらゲームを進めていく必要があった。  僕のターンになった。が、そこで気付いてしまった。 「……ん? あれ?」  僕のボスハトは四方を囲まれていた。僕はすでに負けていたのである。攻撃ばかりで防御が疎かになってしまっていた。もっとも、Fは自分が勝ったことに気付いていない様子だったのだが……。

2戦目に突入

 しかし、これでだいたいの要領は飲み込めた。すぐに2戦目に入った。いかにうまく結界を張り、自分に有利に状況にもっていくか……。そこが勝負の分かれ目となるような気がした。口元に当てた手をぎゅッと握りしめ、最善の一手を熟考する。やがてその手の中に汗がじわりと滲んでいった。  ゲームに使用するのはたった12枚のタイルのみ。それなのに、いったいなんという奥深さだろうか。  今回購入したダイソーのボードゲームの中でこの「トウキョウのハト エサバ・バトル」だけは大当たりだった。  ダイソーには他にも面白いボードゲームがあるかもしれない。すべて110円(税込)なので、いろいろ買って試してみるのも悪くないだろう。 <文/小林ていじ>
バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeチャンネル「ていじの世界散歩」。100均グッズ研究家。
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