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東野幸治出演で話題のYouTube。人々の叫びを映して登録者数28万超に

 娘を育てるためにゲイになった男、収入源は“ゆすり”でそのお金で宇宙に行くことを目標とする老人、35歳で職歴なしのセレブ女子……。そんな強烈な人生を送る人々を街中から見つけ出し、彼らの心の叫びに耳を傾ける男、それがYouTubeチャンネル「街録ch-あなたの人生、教えてください-」の三谷三四郎だ。
三谷三四郎

三谷三四郎氏(撮影/水野谷維城)

 チャンネル開設からわずか1年で登録者数は28万人超。「変わった経歴の人に会いすぎて1~2回の逮捕とかじゃ驚かなくなりました」と笑う三谷氏にこのモンスター級チャンネルの制作秘話を伺った。

市井の人々の心の叫びを映す

「番組立ち上げ直後は新宿などで、変わった人がいたらその場で声を掛けていたんです。最近はありがたいことに自薦の声が絶えません。一日10件はきますね。そこから経歴を見てこの人だと思った人を選んでいます。  でも、やっぱり街で適当に声をかけたら、めちゃくちゃ面白いじゃん、この人っていうのが一番テンション上がるんですよ。正直、労力としても大きいけど、街での声掛けは続けていきたいですね」  出演者は強烈な個性の人間ばかり。正直、トラブルも多そうだが「ありがたいことに、ほぼない」のだとか。 「元受刑者をインタビューすることも多いんですが、殴られたり脅されたりもないですね。あるとすれば撮影した本人ではなく、その周りの人たちからクレームがくるケース。その場合は言い分を聞いて、修正することもあります」

「なるべくカットしない」理由

 トラブルが少ない秘訣は三谷氏の制作方針にもある。 「僕がYouTubeをやるうえで唯一の勝算みたいなものがあって。配信当初から、取材を受けてくれた人が少しでも得になるような動画作りを心掛けているんです。その人が誰かに聞いてほしかった言葉をちゃんと語ってもらう。そうすればその人と、その周辺の10人くらいは登録してくれるんじゃないかなって。それなら1000本作れば1万人はいくか、みたいなことは考えてました。まさか一年で27万人いくとは思ってなかったけど(笑)。取材を受けてくれた人には感謝しかないです」  ほかにも「カットはなるべくしない」という方針があるという。 「相手に人生を語らせておいて、その話を切るってことは、その人の人生を否定することになる。お前の人生つまらないよ、って。それは相当失礼だと思ってるんです。だから、正直、動画のなかには盛り上がりに欠ける時間もあるんです。でもそれをカットすることで、“あ、あそこ切られた”って嫌な気分になられたら申し訳ない。なので、カットはまずしないですね」
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面白さを優先して出演者を裏切るようなことはしない
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