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「子育てや介護、生活は毎日めちゃくちゃです」ニッポンの中年世代の生きる道とは

「コロナ禍の政府の対応はおかしい!」「このままリストラされるかも」「1年後すらわからない」etc. 激変する社会のなかで、翻弄される中年世代。今、自分を取り巻く環境、抱える悩みや孤独は、社会に共通するものなのか? コミュニケーションすら阻まれ、不安に苛まれる人も多いことだろう。日本の中年男性に何が起こっているのか?

中年のロールモデルは、もはや消滅

中年のお悩み白書 山本一郎氏

山本一郎氏

 不安と苦悩を抱えて漂流する現代の中年。4人の子育てと親の介護に奔走する“中年ど真ん中”の作家・投資家の山本一郎氏から、こんなエールが届いた! 「結婚して家を買って、孫に囲まれた老後を目指すという『中年のロールモデル』は、もはや消滅しました。価値観は多様性のなかで拡散し、自分の立ち位置を見失ってしまう。それが現代の中年像かもしれません。だからこそ、可能性をそぎ落とし、人生のコアを見つけて、先を見て生き抜くことが大切です」

背負いきれない自由を捨て、人生の“コア”を見つける!

 もはや中年の平均値などない。他人と比較して、死ぬときに後悔しても始まらないと山本氏。 「子育てや介護は、正直キツい! 生活は毎日めちゃくちゃです。しかし、それが私の使命、責任と感じるから、なんとか生きていける。  逆に、『自由』や『可能性』は、中年にとって劇薬です。背負いきれない自由に押し潰されるのではなく、限られた自分の容量のなかで、もっとも大切にしたいもののために『我慢』をすること。  中年になって楽なほうを選び続けると、後で後悔しても確実にやり直しが利きません。不安は誰しもある。しかし、後悔しないために我慢ができる人が、一番賢い人だと私は思います」  コロナ禍で揺れる中年の実像。「どう生きるべきか?」の一番の答えは、データではなく、それぞれの心の中にある。 【作家・投資家 山本一郎氏】 ’73年、東京都生まれ。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わりつつ、介護と子育てと投資と研究に人生を捧げる <取材・文/週刊SPA!編集部>
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