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悠仁殿下がおわす以上、「女帝」「女系」は不要有害の論である/倉山満

「皇位継承権の女系への拡大」、賛成7に反対14。女系論の完敗だ!!

言論ストロングスタイル

6月3日の記者会見で加藤勝信官房長官は、「女系天皇も憲法上は認められる」とした自身の発言に関し、「従前より政府がたびたび答弁している内容で、何ら新しいことではない」と語った 写真/時事通信社

 その昔、浅原八郎という大賊徒がいた。皇居に乱入して時の伏見天皇と皇太子(後の後伏見天皇)を暗殺しようとした、犯罪者だ。だが、浅原の名など誰も覚えていない。  皇室の歴史には雨の日も風の日もあったが、一度も途切れることなく今日まで続いてきた。皇室に仇なす者など星の数ほどいたが、ひとえに風の前の塵に同じ。先日も加藤勝信官房長官が愚かな発言をしたが、かき消すがごとき慶事があった。  6月7日、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議が専門家のヒアリングを終了した。10の質問項目に21人の専門家が答える形式だが、注目は「皇位継承権の女系への拡大」だ。マスコミは「賛否拮抗」などと言っているが、印象操作も甚だしい。実際は、賛成7に反対14。女系論の完敗だ。  小泉内閣以来、女系論が猛威を振るってきたが、ここまで完膚なきまで叩きのめされたのは初めてだ。菅内閣、よくやった!

愛子内親王の配偶者となるべき皇族がいなかった

 事の発端は、昭和40(1965)年に文仁親王(秋篠宮)を最後に、長らく皇族に男子がお生まれにならなかったことだ。「このままでは、次世代の皇族が一人もいなくなる!」という危機感の中、平成13(2001)年に愛子内親王殿下がお生まれになった。ここで「女性天皇論」「女系天皇論」が飛び出す。  女帝は飛鳥時代の推古天皇から江戸時代の後桜町天皇まで、8方10代いらっしゃる。先例があるので「愛子天皇」自体は問題が無い。では、その次の世代はどうなるか。  皇族と結婚し、その子が天皇になる。それは先例があり、構わない。天智天皇と天武天皇の父母は、舒明天皇と皇極天皇であり、文武天皇と元正天皇の父母は草壁皇子と元明天皇である。女帝の子が天皇になるのは先例があるが、その場合は父が天皇か皇族である。4方すべてが女系天皇かつ男系天皇だった。だが、そもそも愛子内親王の配偶者となるべき皇族がいないから、女帝を復活させようとの議論が起きたのだ。そこで「女系論」が飛び出す。「愛子様に天皇になっていただき、愛子様のお子様が天皇になるべき道を開くべきだ」との論だ。  時の小泉内閣福田康夫官房長官は、過去の政府見解を変更した(平成13年6月8日衆議院内閣委員会)。
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女系論のおかしなところは、先例も男系も飛ばして、直系だけで語るところだ
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