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政府の無能なコロナ対策で人生や商売を台無しにする必要はない/倉山満

だから私は、「三バカ大臣を斬れ」と言ったのだ

言論ストロングスタイル

4月30日、菅義偉首相との意見交換後、記者からの質問に答える中川俊男日本医師会会長。これまで中川氏がメディアを通し国民に求めてきた”自粛”とは一体…… 写真/朝日新聞社

 またしても、案の定……。  先週の本欄で、「三バカ大臣を馘首せよ」と書いた。どうせ無理だろうと思っていたら、予想の斜め下に転がり落ちる事態となった。  菅義偉首相は緊急事態宣言を延長するが、当初はコロナが感染拡大しているいくつかの地域にはマンボウで対処するとの方針だったとか。ところが、尾身茂以下の「専門家」と称する連中が「緊急事態宣言でなければならない」と絶叫しだし、コロナ担当大臣(つまり尾身茂と医師会のパシリ)の西村康稔が、加藤勝信官房長官・田村憲久厚労大臣と協議、菅首相に直訴に及んだ。これに菅首相は「専門家の先生がそう言うなら」と、たった10分で方針を転換したらしい。  加藤、田村、西村の三バカは、菅内閣を潰そうとする敵のスパイなのか、それとも本当にパーフェクトなバカなのか。いずれにしても国民にとっては大迷惑な連中だ。  だから私は、「三バカ大臣を斬れ」と言ったのだ。

菅首相は政権全体ににらみを利かす官房長官に人材を欠いている

 ところで、菅首相は本当に納得しているのだろうか。その証拠に記者会見では答えに詰まることもしばしば、そのたびに隣にいる尾身“先生”に助けを求めた。  それにしても、日本を滅ぼしたい勢力の手口には舌を巻く。本欄では、しつこく菅首相の助け舟となる提言をしてきた。たとえば、オリンピックの開催は菅倒閣の道具に使われるだけだと、何度も警告した。あるいは、4月21日発売号では、「打開策はただ一つ。4月26日に内閣改造、大木隆生コロナ担当大臣。これしかない」と訴えた。ところが、敵の動きは『週刊SPA!』の発売よりも早く(苦笑)、菅首相は25日に緊急事態宣言の再発動へと追い込まれた。  私が説いているのは予言でもなんでもない。単に敵の動きが見て取れるだけだ。では、なぜ敵の動きが分かるのか。政治の定跡を知っているだけだ。  菅首相も、政界の頂点に上り詰めるだけあって、政治の定跡など知り尽くしているはずだ。ところが、「安倍晋三には菅義偉がいるが、菅義偉には菅義偉がいない」と言われてきたように、政権全体ににらみを利かす官房長官に人材を欠く。それにしても、加藤勝信の無能ぶりは目を覆うばかりだが。  ちなみに、「脱コロナの最先進国」を気取る中国だが、本音ではコロナ禍が終わってほしくないそうだ。なぜなら、大手を振って国民の自由を制限できるからだ。新型コロナの次は、「新・新型コロナ」、その次は「新・新・新型コロナ」と永久に続いてほしいくらいだとか。
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憲法改正などしなくても、政府はやりたい放題
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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