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菅首相がなすべきは医師会との決別、弾圧だ。まずは、景気づけに中川を討て!/倉山満

倉山満

日本医師会の中川俊男会長は、20日に都内で開かれた自身が後援会長を務める自見はなこ参院議員の政治資金パーティへの出席を認め、12日の定例会見で陳謝した 写真/時事通信社

だから、言わんこっちゃない

 週刊SPA!2月9日発売号で私は、「コロナは危険な伝染病だからと大多数の国民に我慢をさせながら、オリンピックは利権だからやめられない。そのような筋が通らない政治とは決別すべきだ」と書いた。  翌2月16日発売号では、「もし本当に尾身が信念の人であるならば、オリンピックなど絶対に中止しなければならないはずではないか。仮にコロナがペストのような伝染病なら。まさか、国民全員に花見に行くなと命令しながら、オリンピックは利権が絡むから言えない、などありえまい」とも問いかけた。  問いかけたその時は尾身茂と背後に控える医師会(つまり中川俊男と尾﨑治夫)は沈黙を守った。ところが、最近では何の風を読んだか、尾身と医師会(特に尾﨑)は、「オリンピックは中止しかない」などと言い出した。

何を企んでいる?

 これに関しては、4月20日発売号で「オリンピックを中止して、総選挙が任期満了解散になった場合、菅首相が野垂れ死にしない方法があるのか知らないが」と警鐘を鳴らした。つまり、政局だ。オリンピック中止を迫る動きは、菅倒閣が狙いなのだ。  いよいよ、不吉な予言が現実となってきた。私個人はオリンピックなどド~でもいいが、もはや好き嫌いの次元ではない。仮に東京五輪が中止となり、来年冬の北京五輪が開催されたとしよう。中国はコロナを抑え込んだ大国だと誇る一方、日本は三等国として世界に恥をさらす。  単に恥をさらすだけでなく、もはや二度と地球上で文明国として生きていけないかもしれない。現に、ワクチンを作れないばかりか注射も打てない惨状だが、将来はワクチンを買うこともできないかもしれない。  リアリストを気取る連中は、「このままダラダラと今の路線を続けるしかない」などと嘯くが、この手合いに任せておけば日本は滅ぶ。既に経済では、「先進七か国の中で、日本だけがデフレに逆戻り」と懸念されている。医師会と尾身のタワゴトに振り回されて日本人が地獄に落とされるのは、真っ平御免だ。そして菅義偉首相は国民と利害が一致するはずだが、尾身や医師会に羽交い絞めされて思うに任せない。
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そんな時、敵失が起きた
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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