仕事

渋沢栄一に学ぶ、上司が逃げるほど提案しまくる「怒涛のプレゼンテクニック」

大概はその意のごとくになる

 筆者が好きな言葉に、野村證券中興の祖である奥村綱雄のこんな言葉がある。 「一つ上の仕事をやれ。社員は主任、主任は課長の、課長は部長の、部長は役員の、それで初めて大きな仕事ができる」  組織の中にはポジションに応じた役割があり、越権行為は行うべきではない。だけれども、前向きな企画提案については、健全な組織なら歓迎されるはずだ。  ただ、注意したいのが「アイデアだけを出す人」にならないこと。渋沢はいつでも「アイデアの人」であると同時に「実行の人」であった。  自ら汗をかくことをいとわず、やりたいことを怒濤のようにプレゼンしよう。上司が自分の顔をみたら逃げ出すくらい日々提案すれば、いつかはしかるべき環境が与えられて、生き生きと働くことができるはずだ。  くじけそうなときは、次のような渋沢栄一の言葉を励みにしてもらいたい。 「自分からこうしたいああしたいと奮励さえすれば、大概はその意のごとくになるものである」 <文/真山知幸> 【参考文献】 渋沢栄一、守屋淳『現代語訳論語と算盤』(ちくま新書) 渋沢栄一『青淵論叢道徳経済合一説』(講談社学術文庫) 幸田露伴『渋沢栄一伝』(岩波文庫) 木村昌人『渋沢栄一――日本のインフラを創った民間経済の巨人』(ちくま新書) 橘木俊詔『渋沢栄一』(平凡社新書) 鹿島茂『渋沢栄一(上・下)』(文春文庫) 渋澤健『渋沢栄一100の訓言』(日経ビジネス人文庫) 岩井善弘、齊藤聡『先人たちに学ぶマネジメント』(ミネルヴァ書房)
1979年、兵庫県生まれ。2002年、同志社大学法学部法律学科卒業。上京後、業界誌出版社の編集長を経て、2020年に独立。偉人や歴史、名言などをテーマに執筆活動を行う。著書『ざんねんな偉人伝』『ざんねんな歴史人物』は累計20万部のベストセラーとなった。そのほか『偉人メシ伝 』『天才を育てた親はどんな言葉をかけていたのか?』など著作50冊以上。名古屋外国語大学現代国際学特殊講義(現・グローバルキャリア講義)、宮崎大学公開講座などでの講師活動やメディア出演も行う。最新刊は『逃げまくった文豪たち』『おしまい図鑑』。X(旧Twitter):@mayama3
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