仕事

上司に意見できるようになるタイミングとは?

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第270回
上司と部下

写真はイメージです

上司との接し方

 こんにちは、佐々木です。今回は「上司との接し方」について話します。  私が相談を受けたある方は「上司に自分の意見が言えない」という悩みを抱えていました。上司の話す内容に対して、自分なりに思うところや考えるところがあっても、雰囲気に押されて口に出せずにいたのです。  しかし、ある出来事がきっかけで、その相談者は自分の意見が言えるようになりました。その出来事とは「上司の間違い」です。上司の言っていたことが間違っていて、自分の考えていたことが正解だったことがあり、それ以来「上司の言っていることが100%正しいわけじゃない」と考えられるようになりました。その結果、「これはどうですか」と打診する形で意見を言えるようになったといいます。

上下関係を見直すタイミング

 この体験のポイントは「完璧な人間はいない」「誰にでもミスはある」ということです。この当たり前の事実を私たちは見逃すことがあります。上下関係は「相手の方が正しくて、自分の方が間違っている」「相手の方が優れていて、自分の方が劣っている」という幻想を抱きやすいからです。  そうした形で劣等感を抱いてしまうと、発言や行動が「相手に言われた通りにやるだけ」という受け身になっていきます。自分の意見が言えないのはその典型です。この状態だとなかなかいい仕事はできません。上司としても部下の反応がはっきりしないので、自分の指示がきちんと伝わっているかがわからなくなってしまいます。  私は人生相談という仕事柄、様々な出来事について答えを求められます。しかし、一人の人間があらゆる仕事や家庭の悩みについて正解を知っているというのは普通に考えて不可能です。それでも仕事として求められて成立しているのは、人生相談が実は「答えを与えるもの」ではなく、「決断を促すもの」だからです。  たとえば離婚で悩んでいる人がいたとします。人生相談が手伝うのは「私は離婚をするんだ!」という決断を促すことです。離婚には大きなエネルギーがいるので、そうして自分を奮い立たせる必要があります。その一方で、慰謝料や養育費や親権といった具体的な内容は弁護士などの専門家に相談するようにアドバイスしています。  つまり、「心理的にモヤモヤしている状態」から「現実的に行動する状態」に橋渡しするのが人生相談の役目だということです。このことを相談者に理解してもらえると、自分に自信を持ったり、過去の後悔から立ち直ったりするのが早くなります。「相手が答えを知っていて、自分はその答えをなぞるだけでいい」という受け身の姿勢から抜け出して、「自分で考えて、自分なりの答えを出さないといけないんだ」という積極的な姿勢になれるからです。  この「自分で考えて、自分なりの答えを出す」という積極的な姿勢こそ、「自分の意見が言える状態」です。だからこそ、「相手が答えを知っている」「相手の方が優れている」という幻想を壊して接することが、自分の意見が言えるようになるコツになります。実際に私との対話を通して自分に自信を持ち、職場の人間関係を改善できた方はたくさんいます。
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人間関係における中間点
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