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タリバン幹部は本当のことを言っているのか?会見の表情を分析

タリバン内部が一枚岩的ではないことを示唆か?

 嫌悪に見える表情に関しては、ムジャヒド幹部の話すパシュトゥー語の発話の影響を無視できず、嫌悪表情を積極的に特定できません。嫌悪が含まれている可能性にとどまります。  一方、ムジャヒド幹部の横に座る英語通訳の顔に上唇が引き上げられる嫌悪表情が確認できます。次の動画の1:26、1:29及び1:33の場面です。  <Taliban Hails ‘Emancipation’ Of Afghanistan In First Kabul News Conference 2021年8月21日アクセス>  ムジャヒド幹部及び通訳の両者が女性の権利に対し、嫌悪を抱いているならば、これまで通りの女性の権利が実現されることは難しいでしょう。  ムジャヒド幹部に嫌悪はなく、通訳のみに嫌悪があるとするならば、タリバン内部で女性の権利に対する感情の向け方が様々にあり、意見の統一がなされていない、そんな状態を推測することが出来ます。

タリバン内部の統制ができていないことが見受けられる

 この通訳がどなたかわかりませんが、初のタリバンの会見にて通訳を務めるくらいの人物です。タリバンの思想やムジャヒド幹部の伝えたいことをよく理解し、正確に伝達するのにふさわしい人物だと予想します。こうした間柄においてさえ感情のもつれがあるとするならば、広くタリバン内部でも考え方に相違があると思われます。  実際、タリバンは首都カブールを制圧した直後、タリバンの幹部がある女性キャスターと現地の番組に出演し、融和的な態度を示していました。しかし、本会見後、アフガニスタン国営放送の女性キャスターが出社を拒否されたという報道がなされています。  予想外に早く権力を掌握したことで、タリバン内部の統制が間に合っていないのでしょうか。今後の動向に注視です。 株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役、防衛省研修講師。特定非営利活動法人日本交渉協会特別顧問。1982年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。20歳のときに巻き込まれた狂言誘拐事件をきっかけにウソや人の心の中に関心を持つ。現在、公官庁や企業で研修やコンサルタント活動、犯罪捜査協力等を精力的に行っている。また、ニュースやバラエティー番組(「チコちゃんに叱られる」「偉人たちの健康診断」など)で政治家や芸能人の心理分析をしたり、刑事ドラマ(「科捜研の女 シーズン16・19」)の監修をしたりと、メディア出演の実績も多数ある。著書に『ビジネスに効く 表情のつくり方』イースト・プレス、『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』フォレスト出版などがある。メールマガジンにて「清水建二のウソと心理の見抜き方」連載中。
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