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<本当にあった悲惨なキャンプ>わずか数分でヘリノックスのチェアが盗難。アウトドア窃盗犯の巧妙な手口

あの人は友達じゃないんですか?

 呆然とするCさんは、慌てて隣にいた人に聞くとこんな言葉が返ってきた。 「男の人が普通に持って行きましたよ。さっきあなた達とお話していた人が……友達じゃないんですか?」  そう、その男はCさんのヘリノックスのチェアを狙っていたのである。 「隣の人に聞いたところ、男は私から電話がかかってきたフリをしていたと……。『そっち? じゃあ、オレがイス持って行けばイイの?』みたいなことを言って、イスを持って行ったそうです」  結局、その男は見つからず、買ったばかりのヘリノックスと男は消えてしまったのである。

人気ブランドのギアは“財布と同じ扱い”を

 前出のアウトドアショップの店員はこう語る。 「軽くて丈夫、コンパクトに収納できるヘリノックスのチェアは、フェスでは大人気です。最近はヘリノックスのチェアを真似たものも出ていますが、“本物”の人気は類似商品とはケタ違いです。  フェスに行けばヘリノックスのチェアだらけと言ってもいいくらいの人気なので、持って歩いていても目立ちませんからね。フェスでヘリノックスのチェアを使うなら、スマホや財布と同じくらいの扱いをしてもいいかも」
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Cさんが持っていたのと同型のヘリノックスのチェア。折りたたんで収納すると手前のようにかなりコンパクトになる 写真/SPA!編集部

 この店員によれば、アウトドアのギアの盗難被害は一昨年くらいから増え始めたという。 「3年くらい前から始まったキャンプブームと共に『盗まれた〜』と言って同じ商品を買いに来るお客さんは増えましたね。ヘリノックスのチェアだけでなく、スノーピークのバーナーやランタン、ユニフレームのラックなどが盗まれたという話をお客さんから聞いたことがあります。  キャンプ場もフェス会場と同じで、みんな持っているモノが似たり寄ったりなんですよ。だから盗まれてもなかなか自分のモノだと見分けが付かないんです」  盗人の目を気にしながらでは、せっかくのキャンプの楽しさも半減である。なんとも世知辛い状況ではあるが、自然の中では自分自身の身を守るように、自分のアウトドア用品はしっかり守ることが大切なのだ。 文/SPA!編集部 イラスト/ハッシー橋本
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