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借金500万円男。歯の治療費のために水道代の支払いを見送る

吐き出したのは、折れた歯だった

水道代

写真はイメージ

 僕はこうして、短かった大学生活を思い出す時がある。  先週、ラーメンを食べながら石のような物を噛んでしまい、違和感を感じて吐き出した。  前歯だった。  スケボーを覚えて1か月目のある日、スケボーに顔面を打ちつけて前歯を折ってしまっていた。当時、本格的な治療の前段階として仮の差し歯を入れてもらったが、吐き出したものはその差し歯だった。  大学を中退し、援助が打ち切られ、歯医者に行く金が無かったので継続的な治療ができず、未だに同じ仮の差し歯を使っている。差し歯が抜ける度に3000円で適当な歯医者に行き、接着剤でくっつけてもらう。この急な3000円の出費によって水道代を1か月見送ることにした。

数千円の出費が生活にヒビを入れる

 家に帰り、差し歯をつけたり外したりして遊びながら、手頃な歯医者を探す。突然の数千円の出費で、ギリギリの生活にヒビが入る。 仮のものとしてつけられた差し歯を、結局8年間使い続けている。ヤニのこびり付き方が他の歯と違うからすぐにバレてしまうが、虫歯のような違和感を感じたことはない。  スケボーを教えてくれた少年は今頃25歳くらいだろうか。もうスケボーは辞めてしまったのだろうか。もう会ってもお互いに顔も覚えていないだろう。 「理科大ってめっちゃ頭良いじゃん!もったいねー!」  そんなことないよ、と言った気がする。  ほらね、とは言えない。 文/犬
フィリピンのカジノで1万円が700万円になった経験からカジノにドはまり。その後仕事を辞めて、全財産をかけてカジノに乗り込んだが、そこで大負け。全財産を失い借金まみれに。その後は職を転々としつつ、総額500万円にもなる借金を返す日々。Twitter、noteでカジノですべてを失った経験や、日々のギャンブル遊びについて情報を発信している。 Twitter→@slave_of_girls note→ギャンブル依存症 Youtube→賭博狂の詩
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