現役アナ兼取締役・望月理恵「“女子アナ”という言葉はなくてもいい」
17年半務めてきた土曜朝の情報番組『ズームイン!!サタデー』(日本テレビ系)の総合司会を卒業した“モッチー”こと望月理恵アナウンサー。
『ズムサタ』卒業の望月理恵、17年半続けられたのは「毎回課題があったからこそ」
——現役アナウンサーでありながら、昨年6月に「セント・フォース」の取締役に就任されましたが、そのいきさつは?
望月理恵(以下、望月):社長には数年前から「やらない?」と言われていて、私は冗談だと思っていたのですが、昨年いよいよ腹を決めた感じです。私としては「私が取締役として何かできることってありますかね?」と話したのですが、「プレイングマネージャーとしてやってほしい」と言われて……。
私が取締役をやることによって、30代、40代、50代とキャリアを重ねていくうえで悩んでいる後輩たちにアドバイスしたり、彼女たちの声を反映させてくれればよいと言われたので。それなら「今までやってきたこととそんなに変わらないかな」と思い、引き受けました。
——では、心境としてはそこまで変わらず?
望月:そうですね。今までも後輩と食事に行くことはよくあって、そこで相談に乗っていたので。ただ、その意見や悩みをもとに、事務所に改善策を提案できるようになったのは大きいかもしれないです。
——役職が付くことで、できることも増えたんですね。
望月:社長からも「やりたいことがあったら提案して」と言われているので、後輩の意見を汲み取って、新しいことにも取り組めたらとは思っていますね。
——実際に新しく取り組んでいることは?
望月:事務所としても社会貢献をしていきたいという意向があったので、小児がんの子供たちに向けて事務所の後輩たちにサンタクロースになってもらうクリスマスのボランティアイベントをしたりしました。まだまだやれることはあると思います。
——これから変えていきたい点は?
望月:女性の多い職場で何かと大変なので、生活や体調面のケアなどはやっていけたらなと。事務所にたくさんいる後輩たちの個性や趣味、特技を生かして、何か後押しをできたらいいなとは思っています。
——別の会社では、アナウンサーの経験を生かして企業のPR活動を行っているところもありますよね。
望月:そうですね。例えば、企業の一つのプロジェクトに入って話すことや伝えることを担う役割に関わるというのは面白いですよね。ニュースや情報って“話すと消えていく”というイメージがあるので、形に残るモノに参画すれば、自身の満足度も上がるんじゃないかなと思っています。アナウンサーやキャスターをやっている後輩たちって自己肯定感が低い人が多いんですよ。
——そうなんですね。イメージと真逆です。
望月:どの世界でもそうかもしれませんが、その分野に長けた人たちが集まってきますので「自分なんて……」と思う子がいるのも事実です。特に“フリー”という立場でやっていて、番組が終わればそこで一度ゼロになってしまう世界なので、なおさらかもしれません。
現役のアナウンサーでありつつ、昨年6月に所属事務所「セント・フォース」の取締役に就任したことでも話題になった彼女。今回は所属事務所の取締役としての役割や心境、“女子アナ”という存在について、そしてプライベートについても語ってもらった。(前後編の後編)
【前編の記事】⇒
「プレイングマネージャー」としての取締役に
フリーアナの仕事環境を変えていきたい
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