更新日:2022年06月08日 09:45
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炊き出しに並ぶ人々。ホームレスは少数派、タワマン在住も…貧困転落の防波堤

正社員採用も初任給までの食費が足りない

インフレ直撃![低所得層]の苦境 SEとして正社員採用され、先月4月に関西から上京してきた吉田陽介さん(仮名・24歳)も、節約のために炊き出しを頼る一人だ。 「初任給(額面18万円)が振り込まれるのが5月末。それまで全財産の2万円で凌ぐしかない」  少しでも家賃を抑えようとボロアパートを借りた。だが、IHが壊れていて自炊ができず、この物価高の影響で食費がかさんでいる。 「携帯代、光熱費などを考えると使えるお金はほとんどない。うまい棒のコーンポタージュ味をお湯で溶かして飲んでいましたが、1本12円になっていて2円の重みに震えています。この後、池袋の炊き出し場に自転車で向かいます」 「正社員でもお金がなくて今、困っているから受けられる支援は遠慮なく」と、炊き出しに気軽な気持ちで訪れたという。

“貧困”に転落させない

 炊き出しが今や“貧困”に転落しないための防波堤であり、家計節約術にもなっているのだ。 【市民活動家 大西 連氏】 認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事長、新宿ごはんプラス共同代表。著書に『絶望しないための貧困学』(ポプラ社)など
インフレ直撃![低所得層]の苦境

大西 連氏

<取材・文/週刊SPA!編集部>
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