更新日:2022年10月06日 10:12
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藤井聡太、羽生善治との夢のカードで魅せた“終盤の速さと精度”

将棋ファン垂涎の夢のカードが実現

(写真左)藤井聡太竜王と羽生善治九段

 JT杯覇者(前回優勝者)と、2022年2月28日時点の将棋の公式戦タイトルホルダー(竜王/名人/王位/王座/棋王/叡王/王将/棋聖)および2021年賞金ランキング上位者を合わせたトップ棋士12名が出場できる「将棋日本シリーズJTプロ公式戦(以下、JTプロ公式戦)」。  9月23日に開催された2回戦第4局の北海道大会で、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖)vs羽生善治九段という、将棋ファン垂涎の夢のカードが実現した。  通算成績は280勝56敗(勝率8割3分3厘、対局前)でタイトル獲得10期の藤井と、通算成績は1507勝657敗(勝率6割9分6厘、対局前)、タイトル獲得99期の羽生の年齢差は31歳。対局前日に行われた北海道地産PRイベントでのインタビューで羽生は「これだけの年齢差がある対局があるのは、他のジャンルや競技にはない将棋の魅力の一つだと思います。(羽生が今の藤井と同じ21歳当時、30歳以上年上の棋士と対局した印象を聞かれて)だいぶ記憶が薄れてますが、将棋雑誌やテレビで見るのと実際に盤を挟んで対峙するのとでは、まるで違う印象がありました」と答えている。

過去の対局はすべて違う戦型

藤井聡太竜王

藤井聡太竜王

 対局前の両者のコメントは以下のとおり。 藤井聡太竜王「JT杯の初戦から羽生九段と対戦できることを非常に楽しみにしています。どのような展開になってもうまく対応され、戦型選択も多彩。総合的にみて非常にレベルの高い指し手を選ばれている印象です」 羽生善治九段「昨年は残念ながら来ることができなかったので、2年越しに公開対局でこの場所に来られて嬉しく思ってます。藤井さんはすべての面でスキがないというか、非常に高度な将棋をいつも指されている印象があります」  世代を代表する将棋界のスーパースター同士の対局は本局が7局目。対戦成績は藤井5勝、羽生1勝。過去6局の戦型は矢倉、角換わり、相掛かり、横歩取り、雁木、三間飛車とすべて違う。相居飛車の将棋が予想されるが、両者、どんな戦型を選択するかにも注目が集まった。
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将棋は迫力たっぷりの攻め合い
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