お金

中古のベンツR129を250万円で購入。90年代の外車をオープンで走らせる快感

中期の最終モデルを購入

この年式のSLは左ハンドル仕様しかなかった

この年式のSLは左ハンドル仕様しかなかった

 そして、今回、私が購入したのは中期の最終モデルであります。これは、W140でいえば最終型にあたる年式で、M119型のV8エンジン搭載モデルとしては最も新しいSLであります。  なぜ、これを選んだかというと、たまたま良い条件の個体があったからなのですが、W140では高評価となる年式だけに、「98年式でラッキー」といった感覚でした。  ちなみに、このM119のV8エンジンは320馬力である一方、最終型SLに搭載されたM113型V8エンジンは306馬力。パワーダウンしているわけですが、その分車重が軽くなったというメリットがあり、どちらも0-100kmは6.5秒と性能は変わらないようです。  これらSL、実は私が小中学生の頃に家にあったため、どちらが良いか、過去に助手席で試すことができていました。とはいえ、その頃は免許が取れない年齢だったため、ドライバーにも「どっちが良いか」を聞いたのですが、答えは私と同じ。意外にも重くて古いほうが良いという結論だったのです。  だから私は、今回、最終型は候補から外したのですが、どちらにしても最終型の相場は高いため、あえて「高い方」を買う必要はありませんでした。  また、個人的に中期型の形が好きなので、中期のSL500を狙って探したところ、たまたま手頃な98年式があって購入してみたというわけです。

SLの注意点

 さて、古いメルセデス・ベンツを買うといのは、なんだか勇気がいる行為のように思えますが、実際、ハズレを引くと高い修理代がかかるという可能性があります。  まして、R129の場合、電動オープンという機能が備わっているわけですから、そのメカニズムが「正常に作動するか」も気になります。  仮に、車体が万全だったとしても、屋根が開かないSLは多々あります。しかし、せっかくSLに乗るのであれば、屋根を開けて乗っていみたいところ。  しかし、屋根が開くか否かは、業者オークション会場では調査できません。R129の屋根(ハードトップ)は、二人がかりでないと取り外しができないため、ハードトップが被せられた状態のオークション会場で、電動オープンの動作を確かめるのはほぼ不可能です。  そのため、今回私は業者オークションではなく、中古車店で購入することにしました。支払い総額は250万円ですが、手数料含めた業者オークション相場と大きく変わらない個体があったため、それを見に行ったところ、電動オープンOKの状態だったことが判明。その際、細かい不具合があったものの、追加料金なしで直してから納車してくれるとのことだったため、即決したわけです。  今回の場合、業者オークションで購入するよりも、普通にお店で購入したほうが修理代を考えると安く済んだといえます。
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走りはどうか
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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