スポーツ

W杯開幕!開催地ドーハの「超VIP」地下鉄の乗り心地。まるでアトラクション

 現地時間20日19時(日本時間21日1時)に開幕した、FIFAサッカーワールドカップカタール大会。記者は開幕2日前より現地・カタールドーハに入り、大会を開催する首都・ドーハ市内を取材してる。  開幕戦の現地の雰囲気は後日お伝えするとして、記者がまず最初に取材したのは、ドーハ市内を走る地下鉄だ。今大会は、従来の国内の都市間で開催されるW杯と異なり、ドーハ市内とその近郊での”1都市集中開催。試合が行われる8つのスタジアムのほとんどが、この地下鉄を使って移動できるという画期的な大会。飛行機で国内移動を強いられていた過去大会から比べると時間にも、体力にも、そして大会関係者、観客はすべて無料で乗れるため、移動という面ではお財布にも優しい大会となっている。
ドーハ

「STANDARD」車両から「GOLD」を臨む。金ピカの意匠が眩しい

日本製の地下鉄がサポーターを運ぶ

 この地下鉄「ドーハメトロ」という名称で’19年5月に3線37駅、総延長距離76kmで開業。日本の近畿車輛(大阪府東大阪市)が製造し、最高速度は100kmまで出るという。完全無人の自動運転で運行され、W杯の大会期間中は、土曜〜木曜が午前6時〜午前3時、金曜はイスラムの休日にあたるため、午前9時〜午前3時の運行。しかも2分〜6分間隔で運行されるなど、世界中から集まるサッカーファンの重要な足となっている。

富裕層向けの車両

 ドーハメトロの最大の目玉が車両に料金別に階級が設けられていること。男性のみが乗れる「STANDARD」、女性や家族連れ用の「FAMILY」(片道約90円)、そしてリッチな人々向けの「GOLD」(片道約450円)があること。実は大会期間中はこの「GOLD」運賃が撤廃。だれでも富裕層向けの車両に乗れるとあって、各国の”乗り鉄”が熱い視線を送っている。
ドーハ

冷房がキンキンに利いた構内は白を基調としており涼しげ

 駅につき、まず驚いたのは内装の豪華さ。11月でも日中は30度を超える気温のため、冷房は寒いくらいに効いている。白を基調とした内壁、イスラム建築を彷彿とさせるアーチ状の柱にはLED照明が埋め込まれており、大変明るい。何段かエスカレーターを下ってホームに到着すると、親切なボランティアが寄ってきて行き先を聞いて、上下線どちらのホームか、どれくらいで電車が来るかを教えてくれる。
ドーハ

鏡ばりのホーム。静寂につつまれており、地下鉄が入線してきたときだけ、ゴ―という音でわかる

次のページ
静かすぎて電車の接近がわからない!
1
2
3
おすすめ記事