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日本と違う海外の年末年始。100万人が参加、1億人がテレビ視聴する“大イベント”の正体は…

元旦にテレビをつけるとアメフトばかり

american football

アメリカの正月といえば、駅伝ではなくアメフト(Photo by Adobe Stock)

 さて年が明けると、アメリカには初詣のような新年行事やお節料理のような特別な食べ物はないようです。子どもたちにもお年玉はありません。むしろ、クリスマス・ツリーや飾り付けの片づけを始める家庭もあるのではないでしょうか。子どもたちはその手伝いを命じられるかもしれません。冬休みも明日で終わります。楽しい季節は終わったのです。  日本と同じように、正月はテレビを見続けるアメリカ人も多いようです。日本の正月では箱根駅伝が大人気なように、アメリカでは大学アメフトの試合が延々と流されます。最も有名なローズボウルに代表されるボウルゲームと呼ばれる試合が大きなものでも6つあり、それ以外にも大小さまざまな試合が年末から年始にかけて全米各地で行われるのです。  日本の正月はテレビをつけると駅伝ランナーが走っているのと同じように、アメリカの正月は嫌と言うほど(言わない人もいるかもしれません)アメフトの試合を見ることになります。  駅伝とアメフト、同じ大学スポーツでありながら、これほど正反対のスポーツも珍しいと思います。黙々と走り続けるランナーと激しくぶつかり合うアメフト選手。細身のランナーと筋肉隆々のアメフト選手。街道で旗を振りながらランナーを励ます人とスタンドで盛り上がる人、観客の雰囲気も大きく異なります。  正月に好まれる大学スポーツがこれほど違うのは、やはり日本人とアメリカ人の国民性が違うせいなのかもしれませんね。 <文/角谷剛>
日本生まれ米国在住。米国で高校、日本で大学を卒業し、日米両国でIT系会社員生活を25年過ごしたのちに、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。日本のメディア多数で執筆。 世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。
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