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元地下アイドルが極貧時代の「副業」告白。2時間2万円、“全裸”でポーズ

まるで「ツイスターゲーム」

デッサン ちなみに私がヌードモデルをしていたのは「クロッキー写生会」で、「デッサン」とは少し異なる。「デッサン」は「しっかり描く」のが目的なのに対して、「クロッキー」はササッと描く「ラフスケッチ」と言っていい。成年漫画家のみなさんが実際にマンガを描く前に、「こういうポーズをすれば女性のカラダはこんなカタチになる」ことを参考として知るためのものだ。  だから「クロッキー」のモデルは一つのポーズも長くて20分。最低30分は同じポーズをしていなければいけない「デッサン」よりもずっと短い。だからラク……かといえばそうでもない。  なんたって立っているだけとか椅子に座っているだけではなく、腰をひねったり胸をそらしたり。「ツイスターゲーム」の変な格好を20分続けると考えるとその大変さもおわかりいただけるだろう。

2時間2万円で「撮影可」

 そして美術大学とか美術サークルで行われる「ヌードモデルデッサン会」との最大の違いは「撮影可」である点だ。クロッキーはデッサンよりも短いとはいえ、それなりに時間がかかる。だが成人漫画家のみなさんは一回の集まりで様々なポーズを知りたがる。で、結局撮影のほうがてっとり早いということになったのである。  ちなみにこのクロッキー撮影会は1回につき2時間の開催時間で、ギャラは即金日払いで2万円。共同主催者の元カレがいくらもらっていたのか私は知らない。   この「成人漫画家向けのクロッキー会兼撮影会」とは別に、「普通の絵画教室でヌードモデル」もやった。仕事をもらうには「美術モデルエージェント」というところに登録する。ギャランティーはクロッキー撮影会と同じく2時間2万円だったが、日払いではなく2ヶ月後振込なのが貧乏暮らしの地下アイドルにはつらいところだった。  だが自分で集客したりスタジオの手配などをする必要はなく、その点はラクだった。
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危険じゃないのか?
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ベトナム7年、オーストリア2年の在住歴を経て、現在はバックパッカー活動中のフリーライター。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員

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