コロナ直撃の京都太秦に「ご当地ガチャ」が登場。人気のワケを仕掛け人に聞く
地域の特産や名所をガチャに込めた「ご当地ガチャ」がブームだ。なかでも埼玉県大宮市のマニアックな名所を取り上げた「大宮ガチャタマ」は第5弾まで発売され、売上累計は約15万個の大ヒットとなった。
そんなご当地ガチャだが、ここにきて東京や福岡、大阪など全国的に広がりつつある。「ガチャガチャをきっかけに京都太秦を盛り上げたい」と語るのは、ブランドコンサルティングや営業企画を手掛ける株式会社アイリー代表の入江裕司氏。
日本初のテーマパークとして知られる「東映太秦映画村」や「大映通り商店街」など京都屈指の観光名所として知られる京都市右京区太秦だが、ここ数年はコロナによる行動自粛の影響もあり、観光客減少に苦しんできた。
なかでもランドマーク的存在である東映太秦映画村は、2010年以降は年間80万人を超えていた来場者数が、コロナ禍で他テーマパークと同様に激減。東映太秦映画村に問い合わせたところ、「昨年ごろからようやく客足が戻りつつある」という。
そんななか今年2月に「太秦ガチャ」が登場した。1個300円で、カチンコや35mmフィルムカメラといった撮影機材、嵐電(京福鉄道嵐山線)の車両、映画神社の愛称で知られる三吉稲荷神社、地元の埋蔵文化財・一ノ井遺跡、蛇塚古墳などのキーホルダーなど7種類。
入江氏は「意外にもウケがいいのは蛇塚古墳です」と言う。
「完成品を見たお客様からも可愛いと評判です。神話のヘビをどう表現するかに悩みましたが、最終的には古墳に巻き付けるデザインにしたのが功を奏したのかもしれません。カチンコやカメラは映画マニアに人気ですね」
さらにデザインのこだわりについてはこう語る。
「造形をリアルにするよりは、常に持って歩きたくなるような可愛らしいさを出すことを意識しました。デザインも20代の女性デザイナーの方に依頼し、大人の顔色をうかがうのではなく、若い人の感覚を大事にしてほしいと伝えました。実は、以前にお米のパッケージのデザインを依頼したことがあり、その時の仕事ぶりがとても印象的だったのです」
東映や松竹などの映画撮影所で知られる“映画の街”太秦ゆかりのガチャとは一体どんなものなのか。その企画、開発、デザインを手がけた入江氏に話を聞いた。
太秦映画村をコロナ禍が直撃
人気のガチャは「蛇塚古墳」
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平成生まれのライター、編集者。ファミマ、ワークマンマニア。「日刊SPA!」「bizSPA!フレッシュ」などの媒体で執筆しています
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