仕事

24歳女性、ラーメン屋未経験から“ギャル店長”に。「宮崎県の“田舎”まで人を呼ぶ」アイデアと行動力の大切さ

ギャルならではの悩みも「ネイルがぜんぜんもたない」

湯切り

慣れた手つきで湯切りをする

 実際に店がスタートしてからも、朝から晩まで働き詰め。ありすさんが言う。 「高原町の夜は早く人通りも少ないので、営業は朝から昼がメイン。朝5時に起きて、6時には仕込みを開始する。7時に店をオープンさせて、14時にクローズ。片付けが終わるのが17時か18時ぐらいですが、SNSは毎日投稿を目標にしているので、そこから動画編集するという毎日です。ソファーでウトウトしていて、気付いたら朝を迎えているなんてしょっちゅうですね」(ありすさん) 湯切り 加えて、ギャルならではの苦労もある。 「ラーメンの湯切りで自分にお湯がかかったり、餃子を焼くときに油が飛んできたり、火傷することも多くて痕が残ってしまう。汗でメイクはすぐに崩れてしまうし、お皿洗いとか水仕事が多いのでネイルがぜんぜんもたない。もっと可愛くしたいんですけどね」(同)
ネイル

ギャルらしいネイル。通常は1か月はもつはずが、2週間ぐらいでダメになってしまうのが悩みなんだとか

 中学・高校時代にギャル雑誌『egg』を読んで影響を受けた彼女。ギャルということで、SNSでは心ないコメントが付くこともあるという。ありすさんは、それでも「やりがいが大きい」と話す。 「バズるとアンチが増えるって、こういうことなんだと実感していますね。発信する以上は仕方がないと思うのでギャルは貫きますよ(笑)。  高原町の人たちもうちが宮崎県内で話題になっていることを喜んでくれていて、声を掛けてもらえます。遠方からのお客さんが差し入れやお土産を持ってきてくれたり、ラーメンを『美味しい』と言ってもらえたりするのが本当にうれしいんです」(同)

地方にいながら“ラーメン業界のカリスマ”を目指す

YouTube

画像は、YouTubeの動画「大事なお知らせ」より

 ここまで二人三脚でやってきた。二人の出会いは、村田さんが青果店を営んでいた頃、野菜の配達先にありすさんがいて仲良くなったのだとか。それから数年、今ではお互い欠かせないパートナーに。 「彼女は一瞬一瞬の集中力がすごくて。さらになんでもこなせる器用さもあって、じつは経理とか事務仕事もやってくれている。本当に真面目で純粋、才能のかたまりですね」(村田さん) 「私はノリで生きてきたのですが、それだけでは、彼がいなかったら何者にもなれなかったというか……。どんどんアイデアが出てきて、それを実現させる力が本当にすごい」(ありすさん)  いつしか村田さんとありすさんは「同じ夢を共有するようになった」。そして、「地方にいながらも“ラーメン業界のカリスマ”を目指していく」と口を揃える。
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二人三脚で見えた夢
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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