仕事

飲食店で働く高齢者がコロナを境に激増中。その裏事情とは?

老親の介護を抱えながらでも働ける?

 現在のシニア転職市場では様々な経験・スキルを持った、飲食・調理の人材が出てきている。  採用側にとっては、「掘り出し物」とも言える最適な人材を確保するチャンスと言えるし、人材側にとっても、思わぬ好待遇を得るチャンスがある。  実際に、洋菓子や肉料理、パン、寿司、蕎麦など専門ジャンルの個人店を経営していた中高年の料理人が、その専門分野のトップとしてホテル・旅館の厨房に招かれるケースも多い。  逆に調理経験は少ないものの、大手での採用やマネジメント経験を買われて店長や幹部クラスで招かれるケースもある。  一方で、シニアならではの事情を抱える求職者もいる。  例えば、十分な経験スキルを持っているが「もう年齢も高いので無理はしたくない」と、調理補助の職を希望する中高年。または、80、90代の親の介護があるために、平日の日中限定で職探しをしている中高年もいる。  多くの飲食業界の職場では平日の日中のみだと雇うのが難しいが、あえて狙い目を挙げるなら、従業員が多くシフトにゆとりがある食品工場や、大きめの病院・介護施設の厨房などだろう。  平日日中のみのシフトでも働ける職場もあるし、たとえ未経験でも調理補助の仕事なら募集している場合もある。  ひとつの求人に絞るのではなく、なるべく可能性を広げるようなチャレンジをすれば、今は多くの中高年にとって飲食業界は受け皿になるはずだ。
50代以上のシニアに特化した転職支援を提供する「シニアジョブ」代表取締役。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓う。シニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中
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