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川は超危険!同僚の息子を救助しようとして溺れた男性が警告「思った以上に身動きが…」

よこしまな思いで助けに川に入る

川辺 でも、紘一さんはこれを大チャンスだと捉え、「H子さんにカッコイイ自分を見せたい」というよこしまな思いで川へ入ってしまう。川へ入ることすら小学生以来だったが、とにかくH子さんにいいところを見せたいとの思いから、グングン進んでいった。……と、突然。 「足がつかなくなり焦りました。しかも、ヘンに指先を伸ばしたからか、足がつってしまったのです。さらに、さっきまで溺れてもがいていたIくんが『あれ?足がついた……』と、突然平然とした顔でつぶやき、その場に立ち尽くしたのです」  そんなタイミングで、いっしょに来ていた同僚たちが紘一さんに気づく。そして川へ入ってくれたのが、泳ぎが得意でイケメンなSさん(男性・31歳)。SさんはIくんに、「絶対に動くなよ。あとで迎えに行くから」とかっこよく声をかけ、紘一さんの元へ。

小学生以来、川に入ったこともないのに…

Sは颯爽と僕のところまで来てくれ、背中におぶさるよう指示をしました。僕は、言われるがまま。Sの背中にそっとおぶさり、なんなく救出されたのです。もう、かっこ悪いやら、恥ずかしいやら。穴があったら入りたかったです」  さらにSさんはIくんのことも救助し、H子さんに大感謝されてしまう。Iくんも、すっかりSさんに懐いている。夜の焚火では、SさんとH子さんがワインで乾杯している姿をジッと見つめるしかなかったという紘一さん。 「しかも、SとH子さんがいい雰囲気で話している焚火の時間、同僚たちからは『小学生以来、川に入ったこともない人間が、1人で溺れている人を助けようとするとか無謀』などと酒のツマミにとことんイジられました」
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過去イチ最悪の夏の思い出
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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