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川は超危険!同僚の息子を救助しようとして溺れた男性が警告「思った以上に身動きが…」

 誰でも少しは、「好きな人にいい印象を与えたい」と考えてしまうこともあるだろう。けれど、「危険と隣り合わせの場では、余計なことは考えないほうがいい」と野坂紘一さん(仮名・28歳)は、語気を強める。
川辺

※画像はイメージです(以下同じ)

職場の同僚と川辺でバーベキュー

 職場の同僚である男性3人、女性3人の大人6人と子供1人で川へ出かけた紘一さん。川辺でBBQをし、全員が水着になって川遊びを楽しむ予定だった。そしてそこには紘一さんが以前より心を寄せるH子さん(27歳)も参加していた。 「H子さんは、バツイチで小学1年生の息子Iくん(6歳)と2人暮らし。そのため、BBQにもIくんを連れて参加していました。Iくんと仲良くなり、H子さんとの距離を縮める、まさに最大のチャンス到来の日だと思い大興奮。かなり気持ちが高ぶっていました」  Iくんに積極的に話しかけ、いい人ぶりを目に焼きつけてもらう。さらに肉を焼いてH子さんのお皿にそっとイン。クーラーボックスでキンキンに冷えたビールをプラカップに注いであげるなど、献身的に尽くしたとか。

川の奥で溺れていた同僚の息子

僕は見た目には自信ないですし、仕事ができるほうでもありません。人に勝ると思えるものがないためか性格も見栄っ張りなので、自分で言うのはどうかとは思いますが、魅力的な男にはほど遠い感じ。だからこそ、少しでもいい印象を目に焼きつけてほしかったのです」  最初はIくんと仲良くなることに重きを置いていた紘一さんだが、H子さんが思っていた以上に好感触で接してくれたため、ついおしゃべりに夢中になってしまう。そしてふと会話が落ち着いたとき、川辺を見渡してハッとした。 「さっきまで近くの川辺で遊んでいたはずのIくんが、どこにも見当たらないのです。目を凝らして探していると、Iくんが川の奥で溺れていました。同じぐらいのタイミングで、隣にいたH子さんもIくんを発見。僕の喉には一瞬にしてツバが張りつき、体が震えました」
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よこしまな思いで助けに川に入る
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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