更新日:2023年10月05日 12:02
エンタメ

MEGUMI42歳、“仕事を待つだけ”の芸能人が“自分のやりたい仕事”を叶えていくまで「“事業計画書”は目から鱗だった」

経営者の仕事で感じる“人間味”は俳優業にも生かされている

 MEGUMIさんはフリーペーパーが流行った頃に『FREMAGA』を刊行したり、子供服ブランドのディレクションを行ったりと、芸能活動以外にも自分の可能性を広げるチャレンジを繰り返してきた。  オーナーを務めるパンケーキカフェ「Cafe たもん」は、出店許可が下りるまで2年を要するなどの苦労を経て、金沢を代表する観光地であるひがし茶屋街の人気スポットとして愛されている。  経営者と俳優業では、何かマインドセットの違いはあるのだろうか。 「あまりマインドを決めないようにしているんです。経営者はスタッフを束ねていきつつ、みんなの相談役となって悩みを聞き、それを解決していくのが役目です。  ただ、スタッフと相談していくなかで、『このタイミングで“給料を上げてほしい”と言うんだ』とか『こういう感じで辞めていくんだ』という人間の機微みたいなものがわかって。じつは、それがお芝居にも生かされているんですよ。  基本的に“言いづらいこと”を人と話す機会って、経営以外ではあまりないわけで。私自身も映画やドラマではそういう“役”を演じることが多く、人間味を感じられる経営者は俳優活動にも通ずる部分があると思っています」

赤字が続いたカフェ経営。それでも手離さなかったワケ

お香

Cafe たもんのECショップで販売されている「たもんオリジナルの特別なお香」

 同様に、カフェ経営においても「同じメニューをやっていてもお客様は来てくれない」などの発見をしながら、ブラッシュアップを重ねているという。  今では共同経営者とともに役割分担を行い、順調に事業を営んでいるように感じるが、「コロナ禍では死ぬほど大変だった」とMEGUMIさんは振り返る。 「もう3〜4年は赤字続きでした。コロナ禍はずっと持ち出しで経営していた時期で、国に補助金の要請をしたりと、苦難を乗り越えるのに必死で。でも良かったのは、地元の人と繋がって関係性を作り、1年くらいかけて銀行からようやくお金を借りることができたので。『カフェを手放すわけにはいかない』という強い“思い”や“意地”が生まれました。  だからこそ、赤字でもやり続けようと踏ん切りがついたというか。ずっとやろうと思っていたECサイトも、コロナ禍でオープンさせ、お店が営業していないときでもお金が回る仕組みを作れたのはプラスだったと思います。それでも、この状況がいつまで続くのかと思うとずっと怖くて、本当に悩んでいました」  直近ではインバウンドも復調し、「Cafe たもん」を訪れる客の半分以上は訪日外国人が占めているそうだ。
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“事業計画書”を書くこと
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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