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ラブホ従業員の間で“一番緊張感が高まる”忘れ物とは…「最悪の場合は警察を呼ぶことも」

“一番緊張感が高まる”忘れ物は…

また、警察を呼ぶような緊急事態も多々あったそうです。 「大人のおもちゃならまだしも、一番緊張感が高まるのが注射器です。SMで使う人もいますが、一応事件性があるかも知れないのでオーナーを呼んで、最悪の場合は警察を呼ぶことも。池袋という場所柄、ホテルで覚せい剤を使うような輩もいますからね……。また、お風呂を開けると血が飛び散っていたこともあって、度肝を抜かれました。あと、なにげに怖いのがローションです。お風呂でソーププレイをしたのか、床一面にローションがへばりついていて、よく見えずに入り込んでしまい滑って転んで怪我をした清掃員もいます」 なんとも過酷なラブホ清掃員の仕事だが、村上さんは掃除以外でも意外な体験をしたとか。 「ラブホでは清掃員やフロントは、基本的に客と顔を合わせないようにしています。ですが、中にはおかしな客もいる。平日に働いていた時に、フロントに部屋から内線が入ったんです。どうしても部屋までスタッフに来て欲しいと、中年男性が譲らない様子で電話を受けたフロントの女性もビビってしまった。仕方なく自分が部屋に行ったのですが、呼び鈴をおすと中から素っ裸の女性が出てきたんです。どうも、露出プレイの一貫で、スタッフに女性の裸体を見せたかったようです。困りますと話すと、中にいた男性が、『ぜひ、その女を好きに抱いてください』と無茶苦茶な要請を…。少し興味はあったのですが(笑)、丁重にお断りして部屋を後にしました」

両手両足を縛られた女性がいた

池袋という土地柄がそうさせるのか、村上さんはその他にも驚きの体験に出会っています。 「男性が料金を支払ってチェックアウトしたので清掃に向かうと、お風呂に目隠しをされて両手両足を縛られた女性がいたこともありました。どうも、中国人マフィア同士のトラブルで、違法風俗店で働いていた女性が被害者だったようです。当然すぐに警察に来てもらいました。風俗利用が多く、さまざまな怪しい人間が立ち入っているラブホだったので、客に会わない清掃の仕事とはいえ部屋に入るときは毎回緊張していました。ただ、そんなドキドキも癖になって、結局は卒業まで2年間も働くことになったのですが(笑)」 多くの人が何気なく使用しているラブホですが、働いている清掃員は裏側をいろいろと見ているようです。普段できない体験ができるので、重労働ではあるものの村上さんのように好奇心旺盛な人には意外におすすめのバイトかもしれません。 <TEXT/高橋マナブ>
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている
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