堀切菖蒲園で5台が稼働中!?有識者が語る忘れられないエロ本自販機スポット
12月15日公開の『昭和の全盛期には“全国2万台超”が稼働…「令和に生き残るエロ本自販機」のいま』では、エロ本自販機の隆盛・衰退について触れた。後編では実際に都内に現存する自販機に足を運び、エロ本自販機研究家の黒沢哲哉氏に、これまでの取材で印象に残るエロ本自販機コーナーを振り返ってもらった。
「山形県の最上郡戸沢村のドライブインにあった自販機小屋は強烈でしたね。形はよくあるシンプルな掘っ立て小屋ですが、鉄骨の骨組みと厚さ2ミリほどの鉄板で作られていて。すぐ横を県道が通っているんですが、大型車両が通るたびに風圧で鐘の中にいるような轟音に包まれるという……。ありものや廃材を利用したにしては溶接などの手間やコストもかかっていて、どう考えてもトタンのほうが安上がりでメンテナンスもラクだったはずなのに。本当に謎でしたね」
鋼鉄製のエロ本自販機小屋というのは日本唯一の存在だったらしく、錆びて腐食の進んだ写真のビジュアルからも異様な迫力が感じられる。
「ワケアリらしき土地にエロ本自販機が置かれている場合もけっこうあります。この安曇野市のエロ本自販機小屋は地元農家の立派な豪邸がいくつも立ち並ぶ一等地の空き地に、なぜか数棟の列を成して並んでいました。周囲の田園風景とミスマッチで何とも不思議な風景でした。東大阪の府道脇にあるエロ本自販機小屋は、すぐ後ろが関西電力の変電所の敷地で、そこに自販機コーナーが不自然に食い込むようにして設けられていました。倒壊した廃工場の一部を流用して勝手に自販機を置いていると思しきスポットもありましたね」
温泉街にストリップやピンク映画の劇場があるのと同じノリなのか、歴史的な古道の脇など観光地にエロ本自販機が置かれているケースも散見されるという。
「遺跡・史跡の近くに自販機が置かれているパターンもわりとあって、世界文化遺産に登録された藤井寺市の古市古墳群は、街の中に古墳が何基も点在しているようなエリアなんですが、そのど真ん中にエロ本自販機コーナーが設置されていました」
なぜ鉄板で覆ったのか?山形県最上郡戸沢村のドライブイン
古墳の真横にエロ本自販機あり。意外な立地にこそ存在
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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