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ユニクロの冬ボーナス、38歳で“160万円”の人も…有名企業8社の社員が明かす賞与額

3ケタのボーナスでも将来不安が消えない

~ケース② 3大メガバンクの三井住友銀行~ AdobeStock_553147677’24年3月通期の連結純利益が9200億円と、10年ぶりの過去最高益を見込む三井住友フィナンシャルグループ。 その中核企業で、3大メガバンクの一角を占める三井住友銀行に勤める井上琢磨さん(仮名・37歳)は、財務企画部の調査役(課長クラス)。 年収は1100万円で、今冬のボーナスは昨冬の90万円から100万円の大台に乗ったが、表情はどこか憂鬱だ。 「業績が好況だったので各部門のボーナス予算額が増えました。最低でも1%はどの部署の人も上がっているはずです。僕の場合、額面は昨冬比で10%アップですが、調査役への昇格分を差し引くと実際のアップ幅は約3%……。税金もバカにならないし、物価高も厳しいので、ボーナスが増えた実感はありません」 部署間の“ボーナス格差”も井上さんの不満を募らせる。 「例えば、成果が数値化されやすい営業部。同期は僕よりアップ率は全然高く150万円ほどもらってます。それに、調査役は年収の上限が1300万円で、ボーナスは夏冬150万円ずつ。昇格が遅かったとはいえ、僕と比べて50万円もの開きがある。同じ役職間でも格差を感じます」

昇進しても上が詰まっていてポストの空きがない

「3ケタ」のボーナスを手にしていても、支給額の開きに納得できないというのだ。今年の賃金アップは叶いそうだが、不安は尽きないという。 「昇進しても上が詰まっていてポストの空きがない。年収が1300万円で頭打ちになるばかりか、52歳前後で役員に昇格できていないと、人件費削減のため出向の号令がかかる……。当然、年収は半減してしまう。今は生活に困っていませんが、将来が不安です。実家暮らしで家賃を節約し、コンビニでの買い物も避けています。結婚資金も貯めていますが、マンション購入や養育費などで消し飛ぶことを考えると、結婚自体に二の足を踏みますね」 職業柄なのか、お金の計算にシビアな井上さん。将来不安は100万円程度のボーナスでは消すことはできない。
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70万円もアップ!? 賞与への還元がヤバい…
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