お金

「新札が出るとパチンコ屋が潰れる」業界の裏事情。24年は大量閉店ラッシュか

東京は千円単位でしか交換できない謎

景品

SNS上で大景品の買取を希望する者も現れている

 そもそも0.1グラム景品が1000円で運用されていたつい先頃までも、千円単位でしか交換できないというのは、東京以外のホールで打たれている人にとっては信じられないことだったと思います。隣県であり筆者の住まいがある神奈川の場合は最低500円、さらにその隣県であり筆者の実家がある静岡では最低200円。  今はどうかわかりませんが、かなり昔に旅打ちした地方では100円単位もありましたし、基本的にそこまで余り玉を意識する必要はありません。でも今の東京では、0.1グラム景品の交換に満たない玉数であれば2000円近くをお菓子などの一般景品に交換しなくてはならず、それなりに腰をすえてまとまった出玉を得られるまで打たなければならなくなりました。

2024年春には銀景品が登場?

 手軽で身近な娯楽であるはずのパチンコが、既に機械のスペックがそれを否定しつつあるのに、運用面でも大きく乖離しつつあるというのが率直な感想。来年の春を目処に500円に対応した景品として銀を使った景品が流通するという話もありますが、それなら0.1グラム景品の値上げをそこまで待ってくれればいいのに……とも思いますし、業界がますます自分で自分の首を絞めてファン離れを加速させているとしか思えません。  金景品導入には導入に至るまでにはさまざまな経緯があると前述しましたが、その大きな目的は業界の健全化。何かにつけては健全化という言葉が使われてきた業界ですけど、そこにユーザー目線とファンの思いが常に欠けていると改めて思わされる出来事でありました。 文/キム・ラモーン
ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。
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