更新日:2024年01月16日 15:56
ライフ

令和の「族車」はペイントがスゴい。もはやアート作品、100万円かけているケースも

 こんにちは。伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』3代目編集長をやっていた倉科典仁と申します。ティーンズロードは1989年に創刊され、90年代には社会現象に。現在は廃刊となっておりますが、そんな本誌に10年以上携わっていました。
族車のペイント

令和の族車のペイントは、もはやアート作品。写真は『旧車會★天国』(大洋図書)より。以下同

 私は今、実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」で全国の「旧車會」を取材させてもらっています。旧車會は昭和の「族車」をリスペクトして乗っている方々ですが、彼らの「族車」に対する並々ならぬ思い入れに感動させられることが多々あります。

令和時代の族車は「動くキャンバス」

ペイント そのなかでも特筆すべきは「ペイント」です。もちろん昔から単車を紫や黒にしたり、ガソリンタンクに日章旗のモチーフを施したりするなどのイカついペイントをしていた人はたくさんいました。ただ、令和の時代はペイントも進化を遂げており、もはや「アート作品」と言っても過言ではないと思います。  旧車會で族車に乗られる方々は、常に他人との違いを求め、頻繁に自分の単車を塗り直し、究極のアート作品として仕上げていきます。  改造はペイントだけではありませんが、いちばん目に入りやすいこともあるので、皆さん気合が入っています。今の族車は、自己主張ができる「動くキャンバス」なのです。

ペイントで100万円近く掛かっている場合も

ペイント 彼らが若かった頃は、そんなに改造するお金がなかったというのもありますが、40代前後を迎えて、当時できなかったことを実現するべく“お金には糸目をつけない”ほど、こだわり抜いている方が多い印象。 ペイント そんな愛車のペイントは実に様々です。自分の子供の名前を生かしたもの、アニメのキャラクターをオマージュしたもの、戦闘機をモチーフにしたもの……。 ペイント ペイント 自分でペイントする「自家塗装」の方もいらっしゃいますが、どう見てもプロがやったものとしか思えない仕上がりだったりするので、相当な時間とお金をかけた思い入れの強い作品なのだと思います。  また、こういったペイントは基本的に1人ひとりがオーダーメイドするわけですが、旧車をメインでやっているペイント屋さんはオーダーに応じたビジュアルを下書きなしにエアブラシなどで書いていくという職人芸のような方もいらっしゃるので、まさに旧車オーナーとペイント職人が協力してつくる最高のアート作品なわけです。驚くことにその値段は1作品で80~100万円くらいするものもあるとか……。  そんな高価なペイントを旧車イベントに合わせて、しょっちゅう塗り直している方もいるそうなので、ただでさえ1台で数百万円もする旧車とペイントで合計いったい幾らかかっているのだろう……と彼らの経済力にも脱帽してしまいます。
次のページ
若い頃から好きで続けられること
1
2
伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。

記事一覧へ
ティーンズロード特別編集 仏恥義理 旧車會★天国 旧車會★天国

令和の「バリバリ!」族車マガジン! 全国の有名旧車會、超絶カスタム写真を詰め込んだヤンキー魂あふれる一冊!YouTubeチャンネル「ナックルズTV」で動画配信をしている旧車イベントやチーム、その他全国の有名バイクなど数百台をまとめた豪華カタログ本

おすすめ記事
ハッシュタグ