更新日:2024年02月16日 17:04
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時速350km…“新幹線よりも速い”海外高速鉄道の乗り心地は「車窓の景色を眺めるヒマがないほど」

運賃は日本より安いが、かなり割高?

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ハリム駅は始発駅らしく6番ホームまである

 インドネシア高速鉄道はハリム駅―テガルアル駅の142.3㎞を結ぶが、大半の乗客は終点の約45㎞手前にある唯一の途中駅パダララン駅で下車(※本当はハリム駅から約41㎞の地点に『カラワン駅』もあるが現時点では未開業)。  実は、パダララン駅はインドネシア第3の都市バンドンの郊外に位置し、街の中心部までは在来線に乗り換えて向かうことができるからだ。
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プレミアムエコノミークラスの座席。通路を挟んで3席―2席は新幹線と同じ

 ちなみに座席は「VIP」、「ファーストクラス」、「プレミアムエコノミー」の3クラスあり、それぞれ新幹線のグランクラス、グリーン席、普通車指定席に相当。筆者は公式サイトからハリム―パダラランのプレミアムエコノミーを20万ルピア(約1870円)で購入。距離的には東海道新幹線の東京―熱海とほぼ一緒だが、普通車指定席の料金は4070円と半額以下。しかし、インドネシアの平均月収は約3万円で、物価格差を考えると現地の人にとってはかなり割高な乗り物になる。

15分で「最高時速350㎞」に到達

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車窓にはインドネシアらしい田園地帯が広がる

 乗車したのは12月の平日昼間だったが、座席は8割が埋まる混雑ぶり。隣に座った商談のためにバンドン市内に向かうビジネスマンに話を聞いたが、「週末は満席になる列車もありますよ」とのこと。また、「物珍しさから記念に家族やカップルで乗りに来る人も多いですね」とも話していた。日本でも新線開業や延伸したのを機に旅行で訪れる人は多いが、国が違ってもその辺は変わらないようだ。
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最高速度350㎞が出た瞬間

 筆者を乗せたウッスは静か走り始め、騒音や揺れもあまり感じない。車内の快適さは新幹線と大差ないように感じられる。車内のドア上に表示されたスピードはぐんぐん上昇し、15分ほどで最高時速の350㎞に到達。
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バダララン駅外観

 
新幹線は東北・秋田新幹線の『はやて』『こまち』の320㎞が最高からそれよりも30㎞も速く、パダララン駅にはわずか30分で着いてしまった。
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VIPクラスは新幹線のグランクラス並みに豪華
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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