更新日:2023年03月21日 16:26
お金

38万円のセルシオと新車のワゴンR。2年乗ったらどっちが得だった?

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。私はケチなので、お金を使うことにはかなりシビアだと思っています。  しかし、そんな私が2年前、維持費が高いモノを買ってしまいました。それはセルシオというクルマなのですが、これを所有していると、毎年5月に8万8000円と書かれた自動車税の手紙が届きます。軽自動車ならば、自動車税は1万円程度。それと比べると、セルシオの自動車税はバカみたいに高く、買い替えたくなってしまう気持ちもわかります。

38万円で買ったセルシオ

 けれども、そのような“カネ食い虫”のセルシオと、維持費がかからない軽自動車を比較して、私は2年前「セルシオのほうがお得」と書きました。  この「お得」という言葉には、快適性がセルシオのほうが上という意味だけでなく、金銭的な意味も含まれます。新車の軽自動車と中古の格安セルシオを買って3年乗った場合、セルシオのほうが維持費を考慮しても安いと当時判断したのです。  あれから2年……。私はセルシオを売却しました。

2年前に新車でワゴンRを買うと今ならいくらで売れた?

 2年前の記事の段階では、「3年乗る」、「18万円で売る」と言っていましたが、実際は「2年乗って、10万円で売却」という結果となりました。  私は、セルシオを38万円で購入したため、18万円で売却できた場合、セルシオを“実質20万円”で買ったことになりますが、10万円で売却したため、“実質28万円”という結果となりました。

38万円のセルシオの内装

 そのため、もともとの予定よりは、損な感じになったようにも見えます。実際のところ、どうだったのか?  私がセルシオを買ったのは2017年5月ですが、当時の記事で比較したのは、新車のワゴンR。ワゴンRは2017年2月にフルモデルチェンジしたため、新車からの値落ちを考えると、ワゴンRにはなかなか有利な条件でした。  その際に想定していたのは、グレードはハイブリッドFXの2WD、色はシルバー、ETC、ドアバイザー、CDプレイヤー等のオプションを付けるという内容でした。その場合の新車見積もりは、スズキのWeb見積もりによれば139万6000円です。  先日、私はクルマを売った際、フレンドリーな買取店に、この条件のワゴンRを2年前に買って今売却したら、いくらぐらいで買い取りしてくれるかと聞いたところ、よくて60万円ぐらいという回答でした。

先代ワゴンRは2017年1月まで生産されました

 ちなみに、人気の高いスティングレーのようなグレードだともっと高いようですが、そのぶん本体価格も高く、ハイブリッドFXよりもお得とはいえないようです。  ですから、ワゴンRを新車で買って2年で売った場合の実質額は、79万6000円(139万6,000円-60万円)となります。  ワゴンRの実質額が約79万円である一方、セルシオは28万円。車両本体にかかった金額では、セルシオのほうが新車の軽自動車より51万6000円も安いのです。  とはいえ、いくら本体価格が安くても、誰もセルシオを買おうと思わないのは、「維持するのにお金がかかる」と思われるから。実際、8万円以上という税金を見ただけで、いやになる人は多いでしょう。  では実際、どのぐらいの維持費がセルシオに発生したのでしょうか?
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2年間の維持費は…
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

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