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「博多ラーメンは“カタ”で頼め」定説に異変? 人気店が「普通」「やわ」を推奨する理由とは

博多ラーメンといえば、白濁した豚骨スープに細麺が特徴。「バリカタ」「粉落とし」という“用語”も広く知られており、大抵の人は「かため」こそが本場で親しまれていると思っているのではないか。 ところが、「普通」「やわ」がおすすめと発信する有名店も存在する。なぜなのだろうか。福岡を中心に全国・海外に30店舗以上を展開する人気店「博多 一幸舎」の運営会社・株式会社ウインズジャパンホールディングスの広報・稲田氏に話を聞いてみた。
博多 一幸舎

博多 一幸舎

博多ラーメンはなぜカタ麺で食べるのか

博多ラーメンを食べる時の麺の硬さといえば「カタ」「バリカタ」がポピュラーで、チャルメラ(明星食品)も袋麺やカップ麺でバリカタを出しているほど。 ルーツについては所説ある。そのうちのひとつが福岡の市場だ。魚市場のあった長浜地区では市場関係者が忙しく働いており、彼らはサッと来店してサッと食べるために茹で時間の短いカタ麺を好んで食べるようになった。麺が細いのも同様の理由であり、加えて細麺だと麺が伸びるのも早いため、少量ずつ分けて食べる替え玉の文化が広がった。

本当に食べてほしいのは「普通」か「ヤワ」

博多 一幸舎

たしかに「バリカタ」までしか対応していない

さて、「博多 一幸舎」は公式SNSで、定期的に次のような投稿をしている。 <「豚骨ラーメンはバリカタやろ」って気持ちは分かるんですが、一幸舎がおすすめしている麺のかたさは「普通」か「やわ」なんです(後略)> 「かため」が当たり前という風潮に、一石を投じるような投稿。その真意について、稲田氏はこう答える。 「『普通』の硬さを基準として、博多一幸舎の濃厚なスープに合う特注の麺を作っています。だからこそ『普通』をおすすめしています。また、モチッとした食感が特徴の麺なので、茹でる前からしなやかな状態なんです。つまり、『粉落とし』や『ハリガネ』というオーダーは生麺でも提供が難しく、店舗では『バリカタ』までの硬さしかお受けできません」 たしかに、商品開発では「普通」を基準として味を追求していくのは当然。しかし、「やわ」までおすすめしているのはどういった理由なのか。 「スープの味や麺の食感だけでなく、全体のバランスにこだわってラーメンを作っています。『普通』『やわ』の麺はスープとよく馴染むため、麺の食感だけでなく、小麦の香りまで十分に楽しんでいただけると思います。特に先述したようなモチッとした食感がお好きであれば『やわ』はおすすめです」
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カタ麺を推していない店も一定数存在する
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