そこから就職を機に、エステ課金はさらに加速する。 「年収は約400万円弱。そこから逆算して2年間で200万円のコースを契約しました。ほかの友達が旅行に行って遊んでいる間も、私は実家と職場とエステを巡回する日々でした」 結局、200万円コースをさらに更新。6年間で合計850万円を費やした計算だ。 「その時点で体重は10㎏減っていましたが、数字的にまだ痩せられるという思いが強かった。体重が落ちないストレスで過食と嘔吐の繰り返し。お金が足りなくなったときは、単価のいいセクキャバやパパ活で賄いました」 やがて「エステではこれ以上は痩せられない」と悩んだ福原さんが次に手を出したのは「脂肪吸引」だった。 「一回150万円の脂肪吸引を2度施術しました。二の腕や脚回りの脂肪を胸に入れ替えたのですが、それ以上はドクターストップ。本当はもっとやりたかったのですが……」 そんななか、あるものがきっかけで沼を脱することに。 「一度も私を責めることはなかった母が、日記に『絵里の体が心配』と書いていて。私がトイレで吐いてるところなどを見て、不安にさせていたんだと目が覚めました。今は月1万3000円のジムに通っていますが、ほどほどの体形でもいいのかなと思えるようになってきました。ただ、またいつ課金への衝動が訪れるか。正直、不安です」 福原さんの課金衝動に怯える日々は今も続いている。 【福原さんの課金簿】 痩身エステ（6年間）：700万円 補助食品キット（6年間）：100万円 痩身用美容液セット（6年間）：50万円 脂肪吸引（2回分）：300万円 合計：1150万円 取材・文／週刊SPA！編集部 ※4月2日発売の週刊SPA！特集「みんなハマる［課金地獄］の闇」より