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“1か月半の昏睡”と8か月の入院で「三途の川を見た」。コロナ重症化でエクモに繋がれ生死の境をさまよった43歳男性が告白

逃げ込み先だった「物語」で社会復帰

ひとみ

入院から奇跡的に回復する前のひとみさん

 現在も、歩くときに杖が必要など、コロナ罹患による後遺症が残る中、死の恐怖が拭えないので心療内科に通っている。  しかし、3年半にわたるリハビリにより、ようやく仕事ができるくらい回復してきた。いまでは、生成AI×人間の小説家による、体験型ウェルビーイングサービス「変身文庫」という事業を立ち上げたりと本当の意味での社会復帰を目指している。 「今回、変身文庫の立ち上げのきっかけは自分のハードな人生の原体験にあります。今回のコロナも然り、過去には毒母親、いじめ、家庭内暴力、毒母親の自死。様々なことが、常に僕を生き辛くさせていました。そんな中で、一筋の光となってくれたのがさまざまな『物語(小説やアニメ)』でした。物語が、僕の逃げ込み先であり、支えであり、救いだったんです。だから、僕が物語から受けた救済を、同じように生き辛さで苦しむ人たちに提供できる場所を作りたい。それが、変身文庫の意味であり、自分の社会復帰の第一歩です」  一度は三途の川を見たというひとみさん。今後の活躍を楽しみにしたい。 <取材・文/山崎尚哉> 【ひとみ】変身文庫」(@henshin_bunko)の主宰。コロナを重症化させエクモまでいき、三途の川を見て、1.5か月の昏睡と8か月の入院から蘇った。 Xアカウント:@notEnough404
’92年神奈川県鎌倉市出身。ライター業、イベント企画、映像編集で生計を立てています。レビュー、取材、インタビュー記事などを執筆。Twitter:@yamazaki_naoya
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