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「土下座までしたのに認めてくれない」…モームリ代表が語る、退職させてくれない“ヤバい会社”の特徴

 近年注目を集めている「退職代行モームリ」。のべ12000人以上を退職に導いた同サービスには膨大な数の「退職理由」が蓄積されており、中には暴言や暴力の行使、退職拒否など、常識では考えられない利用者の境遇が散見されるという。今回、サービスを運営する株式会社アルバトロス代表・谷本慎二氏に、退職理由から見える“ヤバい会社”のいくつかのパターンについて聞いた。
株式会社アルバトロス代表・谷本慎二氏

株式会社アルバトロス代表・谷本慎二氏

従業員と距離が近いワンマン社長

「いわゆる“ワンマン社長”が経営する中小企業で働く従業員からの依頼は多いですね。建築・医療・福祉など、人材不足に苦しむ業界が目立ちます。中でも印象的だったのは、建設会社に勤める20代男性からの依頼です。『生命保険をかけて自殺しろ』と何度も言われたことが退職理由でした。  書類作成のために会社名を検索したら、TikTokアカウントがヒットしたんです。それで社長がフォロワー数万人のインフルエンサーだったことが分かりまして…社名を検索したら社長のTikTokが出てくる事例はいくつかありますね」  社長がTikTokをやっているような会社は従業員との距離も近い。部活の先輩後輩のような距離感で“ノリ”として暴言を繰り出すこともある。社長や上司とLINEを交換させられ、仕事とプライベートの境目を曖昧にされてしまうことも多い。 「依頼があった会社に連絡したら『3日前に従業員を集めて家で鍋パーティーをしたばかりだ。面倒みてやってるのに、どういうことだ。絶対にやめさせない』と怒鳴られました。しかし、依頼者の退職理由は『距離の近さ』だったんです」

退職代行の電話に「事務所に乗り込むぞ」

 暴言や暴力が退職理由となっている会社は、退職代行の電話にも同様の態度をとる。 「依頼者の退職意思を伝えるだけなので、通常の電話は1分程度で終わります。しかし、対応される方によってはその場で暴言を吐いてくるんです。『認めない』『許さない』だったり、『事務所に乗り込むぞ』と半ば脅し文句のようなことも言われました」  暴言も自宅での飲み会も、社長は“可愛がっている”つもりなのだろうが、従業員は堪らない。普段から暴言を吐く社長に直接「退職したい」と伝えたら、どんなことをされるかわからない。退職代行サービスを利用するのは当然だろう。
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会社はまともでも上司が“ヤバい”
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