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中学部活の“ヒップホップ禁止令”が呼んだ波紋。「些細な問題すら当事者間で解決できない」社会が示すもの

ある意味「社会の断絶」を示すニュースでもある

 けれども、残念ながらこちらも教育委員会に訴えたことで親の手から離れてしまいました。学校と生徒、保護者の双方がディスコミュニケーションのまま、騒動だけが大きくなっている。  だからといって、これが切実な問題であるかと言われると答えに困ってしまう。にもかかわらず、各方面に飛び火している状況は滑稽に映ります。  麹町中のヒップホップ禁止令は、本来朝日新聞が取材する必要も、国会で質問される必要も、そしてSNSのおもちゃにされる必要もなかった些細な話です。  しかしながら、この程度のことすら当事者間で解決できなくなってしまった、巨大で底の深い社会の断絶を示すニュースでもあるのでしょう。 文/石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4
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