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“日本一寒い町”の夏の気温は?北海道でいちばん涼しい場所を求めて旅してみた

道産子は29.5℃で「暑すぎてうんざり」

 そのまま帯広で1泊した後は、北海道最東端の根室へ。駅ホームに設置されていた温度計は、13時52分時点で27℃。年間を通じて30℃以上の真夏日になることがほとんどないのは知っていたが、やはりこのくらいの気温だと過ごしやすい。沿岸部で常に海風が吹いているため、実際の気温以上に涼しく感じる。  しかし、市内には宿泊施設が少なく満室で手配できず、ホテルを予約していた釧路へ移動。こちらも夏場の最高気温は30℃以下の日が多く、避暑を兼ねて長期滞在する人も少なくない。
釧路

釧路駅。午後4時過ぎで29.5℃は、この街にとっては記録的猛暑

 ただし、釧路駅到着後に駅前で温度計を見ると、16時13分時点で29.5℃。根室とはわずか2.5℃の違いだが、体感的にはそれ以上に暑く感じる。ホテルでチェックインの際、地元出身のフロントスタッフの方は「暑すぎてうんざりします」と苦笑い。道外の方は幾分過ごしやすい気がするが、涼を感じるには程遠い。暑さに不慣れな地元の方が参ってしまうのも仕方ない。

北海道なのに最高気温が36℃の町

池田駅

池田駅。朝8時台ですでに28.5℃!

 翌日は6時台の特急に乗るため、早朝にチェックアウト。気温は22.5℃でこのくらいだと外を歩いていてもまとわりつく暑さはない。  帯広から25㎞ほど東にある池田駅で下車したが、ここも十勝平野なので朝8時14分の時点で28.5℃。後で調べてみると、池田町ではこの日の最高気温が36℃まで上がっており、もはや本州にいるのと大差ない状況だ。  ちなみに有名観光地ではないこの駅で降りたのは、路線バスで陸別町に向かうため。この町は冬場になると全国最低気温を頻繁に記録する別名“日本一寒い町”。ここなら真夏の暑い季節でも涼しいかもしれないと思ったからだ。
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“日本一寒い町”の気温は…?
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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