日本で150杯の二郎を食べ、独学で味を再現
566ラーメンが提供する「二郎系ラーメン」
――二郎の味を再現するうえで、日本での修行はされましたか?
ヨンウン氏:私は本場の二郎店での修行経験はなく、すべて独学でこの味を再現しています。経営を任されてからは日本に何度も足を運び、韓国に戻っては味の記憶をフル回転させて試作する、という日々が続きました。
――本場の二郎はどれほど食べたのですか?
ヨンウン氏:日本に何度も足を運んで、一日に3〜4杯、計150杯ほど食べました。時にはしんどくなって、太田胃散を飲みながら通うほどでした(笑)。でも、経営するための義務感で二郎を食べ続けたわけではなく、本当においしいと思って毎回通いました。
――日本に通ううちに、ますます二郎を好きになっていったのですね。
ヨンウン氏:二郎は知れば知るほど、奥が深いラーメンなんです。お店によってスープの味や麺の太さ、追加できるトッピングまでさまざま。つまり、
二郎という料理一つで、できることが無限大にあるんです。日本に通いながら、二郎の魅力にすっかりハマってしまいました。
――韓国で唯一の二郎店として、自信がついたきっかけはありますか?
ヨンウン氏:日本には、ラーメン二郎の熱狂的なファン「ジロリアン」がいますよね。日本のジロリアンから、直接称賛を受けたことがあります。その方は日本国内にあるラーメン二郎をすべて食べつくしてしまい、海外の二郎ツアーまで始めたという筋金入りのジロリアンです。
台湾にもラーメン二郎系のお店が増えているようで、台湾でラーメンツアーをしてからうちの店に来てくれたそうです。その方はウチのラーメンを食べて「台湾よりもここのほうがおいしい!」と褒めてくださりました。
――ジロリアンから褒めてもらえるのはかなりの自信になりますね!
ヨンウン氏:ほかにも、韓国在住の日本人のお客さんが「なんで日本に出店しないの?」「十分日本でも通用するのでは?」と言ってくださることがよくあります。最近は、そういう言葉を耳にすることが増えて自信がつきましたし、経営を楽しめるようになってきました。
韓国のじめっとしたアングラ情報を嗅ぎ回ることに生きがいを感じるライター。新卒入社した会社を4年で辞め、コロナ禍で唯一国境が開かれていた韓国へ留学し、韓国の魅力に気づく。珍スポットやオタク文化、韓国のリアルを探るのが趣味。X:
@bleu_perfume記事一覧へ 【店舗情報】
566ラーメン
ソウル特別市 麻浦区 延南洞 566-1
ホンデイック駅2番出口より徒歩10分