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なぜ「経営」は人から学ばないのか? これからの時代に必要なのは経営者と伴走する「参謀」

◆愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

「プロイセン・ドイツの政治家で、鉄血宰相とも呼ばれたオットー・フォン・ビスマルクの有名な言葉に『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』があります。  愚者とは自分で失敗をしないと失敗の原因を学ぶことができない人物のことで、自分の『経験』からしか学ぶことができない人を意味しています。一方、賢者とは自分は経験していなくても、先人たちが経験したことを『歴史』から学び、より多くの経験や知識を身につけ、失敗を避けることができる人のこと。  これは、経営にも当てはまるのではないでしょうか。自分が失敗して初めて「失敗」を「失敗」として学ぶのではなく、自分よりも経験のある経営者たちから知識や知恵を学ぶことができれば、それだけ成功確率を高めることができます」(松本さん)

◆参謀のメリットとは?

 参謀から教えを請うことで得られるメリットは何か? 松本さんは「最大のメリットを挙げるなら、自分の気づいていない可能性に気づかせてくれる点」と話す。 「自分自身のことは、わかっているようで意外とわからないもの。特に、人より秀でている部分に関しては、『自分ができることは他人もできる』と思い込んでいて、自分の強みは自分ではなかなか見つけることができません。  そんな自分の可能性に気づかせてくれて、自分の価値を最大化してくれるのが参謀です」(松本さん)  自分のアイデアや事業には可能性があるのに、気づいていないだけかもしれない。そんな埋もれている可能性を見出し、適切なアドバイスをくれる存在なのだ。

◆すべての人が経営者の視点を

 これからの日本は、定年は65歳、70歳と引き上げられ、年金も減っていくだろう。 「私はこれからの時代、日本人全員が『起業する』という意識を持ってもおかしくないと思っています。今40代、50代の会社員の方であれば、今から少しずつ外に出ていく準備をすれば、定年のころには起業で十分稼ぐことも可能でしょう。  定年が近い世代が起業するとなると、守るべきものも増え、簡単には失敗できません。そこで、すでにその道でいろいろな経験を積んできた参謀を置くことで、ほかの経営者が若い頃にしてきたような失敗をしなくても済むようになる。参謀から知恵を授かることで、ゼロから踏み出すのではなく、成功への近道をたどることができるのです。  いかに他人の力を上手に借りるか。子供が塾や習い事に行くのと同じように、私たち社会人が仕事終わりにジムや英会話に行くのと同じ感覚で、自分のビジネスの先生を据えてアドバイスをもらう選択肢があってもよいのではないでしょうか」(松本さん) <取材・文/日刊SPA!編集部>
ライフマネジメント株式会社代表取締役。1976年、神奈川県相模原市生まれ。高校時代は日大三高の主力選手として甲子園に出場。東京六大学野球に憧れ法政大学へ進学。大学卒業後、住宅業界を経て起業。「地主の参謀」として資産防衛コンサルティングに従事し、この10年で数々の実績を生み出している。また、最年少ながらコンサルタント名鑑『日本の専門コンサルタント50』で紹介されるなど、プロが認める今業界注目の逸材。 ラジオ大阪OBC(FM91.9 AM1314)にて、毎週水曜日19:45~20:00「松本隆宏の参謀チャンネル®︎」を放送中。 著書に、『地主の参謀―金融機関では教えてくれない資産の守り方』(2018年、エベレスト出版)、『アスリート人材』(2022年、マネジメント社)、『地主の決断―これからの時代を生き抜く実践知』(2023年、サンライズパブリッシング)、『地主の真実―これからの時代を生き抜く実践知』(2023年、マネジメント社)、『プロたちのターニングポイント』(2024年、サンライズパブリッシング)、 『アスリート人材の底力 折れない自分のつくり方』(2024年、サンライズパブリッシング)がある。

The参謀: 歴史に学ぶ起業家のための経営術The参謀: 歴史に学ぶ起業家のための経営術

優れた経営者には優れた「参謀」がいる

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