中高年は投資に失敗すると致命的に…人生を狂わせないために「絶対にやってはいけない3つのこと」
終わりの見えない物価高に、老後の不安が増している中高年は多いだろう。不安を少しでも減らす目的で、新NISAなどの投資を始めた読者も少なくないと思うが、資産運用の専門家である鳥海翔氏は、「中高年は投資に失敗すると致命的なダメージになりやすい」と警鐘を鳴らす。
鳥海氏は金融のプロで、YouTubeチャンネル「鳥海翔の騙されない金融学」で資産運用や保険、社会保障制度など、お金に関する解説を公開しているほか、家計改善・資産運用のコンサルティングも行っている。
同氏は、「投資に失敗しないために、50代・60代が絶対にやってはいけないことが3つある」と教えてくれた。
「1つ目は “謎のリスク分散”です。『S&P 500だけでいいんでしょうか』と相談してくる方も多いのですが、不安にかられて冷静な判断ができないと、金融機関に勧められて増えるかどうかわからないテーマ型のファンドや、トルコリラ、メキシコペソなどを買ってしまう人がいます。
そういった“謎のリスク分散”をする前に、まずは自分の資産状況を整理してください。皆さんが納めている国民年金は日本へ投資をしているといえますし、持家の方は不動産だってあるわけです。生命保険や個人年金に入っていたり、債券で運用したりしている方たちもすでにリスク分散はできている。そう考えれば、安心できるのではないでしょうか」
2つ目の絶対にやってはいけないことは、「“甘い言葉に乗る”こと」だという。
「月利4%とか、年利20%で元本保証しますとか、冷静に考えれば詐欺だと気づくはずですが、“謎のリスク分散”に気を取られて騙されてしまう可能性もある。特に、自分は絶対に詐欺に遭わないと自信を持っている方ほど注意が必要です。
著名人を語った詐欺広告の中には、プロの目から見ても非常によくできているものもあって、騙される人がいてもおかしくないと感じました」
甘い言葉はすべて疑うべきだが、巧妙な詐欺広告に引っかかってしまったときは、どうすればいいのだろうか。
「詐欺かどうかを見極める最後の砦はお金の振込先。国内の◯◯銀行や□□生命ならまだしも、海外の金融機関やよくわからない会社、個人の振込先だったときは、詐欺だと思って絶対に振り込んではいけません。
お金を預けた方が本当に運用しているかどうかを確認できませんし、『大丈夫ですよね』と聞いたところで、詐欺師は安心させるための言葉を並べるだけですから」
投資の分散が本当に必要なのかを冷静に判断
巧妙な詐欺広告が増えているので要注意
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