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【追悼】「昭和が終わった気がする年」2024年に亡くなった著名人・有名人…思い出とともに振り返る

【9月】小林邦昭さん

 9月9日、元プロレスラーの小林邦昭さんが膵臓がんのため亡くなった。享年68歳。  初代タイガーマスク(佐山聡)をターゲットに見据えた「虎ハンター」として脚光を浴びた小林さん。タイガーをボコボコにし、マスクをビリビリに破く闘いぶりは全国の虎ファンからヘイトを集めた。しかし、バックステージにおける2人の仲は良好、小林さんのブレイクを誰よりも喜んだのは佐山だといわれている。一方、のちに小林さんからも「佐山には感謝してもしきれない」というコメントが。プロレスとは底が丸見えの底なし沼である。  引退後は、新日本プロレス合宿所の管理人になった小林さん。団体創設者である故・アントニオ猪木さんと新日の関係が悪化していた2000年代後半、道場に飾られていた猪木さんのパネルが外され、パネルを外した実行犯は棚橋弘至とされた。しかし、本当に外したのは小林さんである。つまり、暗黒時代にあった新日を救う“復興の祖”棚橋を前面に押し出すエッセンスとして、この「パネル撤去事件」は活用されたということだ。驚くべきは小林さんのプロレス頭である。  業界内で小林さんを悪く言う人を見たことがないし、女性からモテまくったという“伝説”は他の追随を許さない。誰からも愛された人間性が、小林邦昭の素顔だ。

【9月】大山のぶ代さん

 9月29日、声優で俳優の大山のぶ代さんが老衰のため亡くなった。享年90歳。  40代の筆者は大山さんの声のドラえもんで育ったため、脳内には“大山ドラえもん”の声が完全インプットされている。現在、ドラえもんの声を務める水田わさびさんの“ドラえもん歴”は来年で20年目に到達。一方、大山さんの“ドラえもん歴”は通算26年なので、差はそこまでないはずなのにだ。幼少期に見た長寿アニメの声優が替わったとしても、改めてそのアニメをじっくり見る機会が大人にはない。だから、新しい声にどうしても慣れにくくなってしまう。  晩年は認知症を発症し、自分がドラえもんの声を担当していたことを忘れてしまったとも伝えられた大山さん。しかしドラえもんでなくなった余生は、それはそれで本人にとって幸せだったと信じたい。我々世代にとって、“大山ドラえもん”は今も一番である。
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服部幸應さん、西田敏行さん
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